元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
『東京タワー~オカンとボクと、時々、オトン~』  リリー・フランキー
2006-04-24 Mon 21:16
東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~
リリー・フランキー

扶桑社 2005-06-28
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 この本を手に取って、まずひいた。何この帯!?何人もの人からの感想が細かい字がびっしり書いてある。こういう帯は非常に不愉快。こんなふうに「感動しました」談を前面に出されると、げんなりする。読む前から、既に読んだ人の善意っぽい大きなお世話を押し付けられてる感じ。そんな感じで第一印象は悪い中、読み始めた。
 父親は別居しているため、母親との母子家庭から始まり、高校・大学・その後の数年を親元を離れて暮らし、再び母親と共に東京で暮らしたリリー・フランキーの半生を書いた私小説。
 前半は子供時代がだらだらだらだら・・・。自伝だからだろうし、ひとつひとつのエピソードはまあ楽しい。でもずっとこの調子だったから、そりゃもうダルいったら。それでもあんまりイラつかずに読めたのは、表現がとても面白かったから。この人、センスがいいっていうか、言葉のチョイスが上手い。それが全体にまんべんなく散りばめられていて楽しい。特にこのサブタイトル「オカンとボクと、時々、オトン」なんかこれ以上にないくらいこの物語を要約してあっていい。
 福岡出身で、話し言葉は福岡弁。長崎とは多少違うとはいえ、まあ同じ言語圏。福岡の方に知り合いも多いし、非常に読みやすかった。方言を活字にすると違和感があることが多いけど、違和感ないように上手に発言シーンを選んでる感じで、そういうところは本当に上手いと思った。
 「ボク」が上京し、数年後には「オカン」も上京。人に好かれる親子で、読んでて楽しいと思えるようになった矢先に「オカン」の病気と闘病生活。フィクションではありがちでチープなこの手のネタだけど、ノンフィクションだからこそ絶大な支持を受けているんだろう。
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