元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
『県庁の星』  桂 望実
2006-07-24 Mon 20:41
県庁の星県庁の星
桂 望実

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 織田裕二と鈴木京香の映画化のやつね。そーとーな人気だったんで読んでみた。さらっと読めるし、途中までは微妙と思ってたけど、最後の章はかなり楽しく読めた。
 主人公の野村は、31歳独身で県庁でも出来のいい部類の人間。民間人事交流研修対象者に選ばれ、一年間の研修を終えて戻ってくれば昇級が約束されている。ところが、指示された赴任先は小さなスーパー。ここで学ぶべき物があるものかと嘆きながら、渋々とパートの二宮に教えを請うことになる。
 書類重視、マニュアル優先の県庁しか知らない野村は、利益重視の中小企業に反発する。反発しまくって反感を買い、馬鹿にされるようになってしまう。
 その辺りは読んでても暗い気分になったけど、両者とももう一歩足りなかったことに気付いてからは面白かった。こんな上手くいくわけないと思いつつもその単純さを楽しめる。私は単純で楽しい物が好きだから、後半の感じはかなり好き。
 あまり聞いたことない作家さんだし、もちろん初めて読んだんだけど、人物の描き方が新鮮だった。ある人物を最初は他人の目線から否定的に見る。ああ、この人は嫌な人なんだなって読み手に判断させておいて、次にその人物目線で書く。そしたらやっぱりその人なりに考えがあって一生懸命やってたりして、やっぱ悪い人じゃないのかーと共感してしまう。
 それが繰り返されるけど最終的には一致団結するから、やっとお互い理解できた。良かった~。という気持ちが大きくなってしまった。
 難しく考えると、出来過ぎとか誇張とか違和感とかなっちゃうかもしれないけど、さくっと読めるエンターテイメントで私は好きかな。
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