元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『第三の時効』  横山 秀夫
2007-05-14 Mon 21:31
第三の時効第三の時効
横山 秀夫

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 横山秀夫は好きな作家の一人。今のところ期待を裏切られたことはなくて、読んだすべてが気に入ってる。好きなわりには、そうたくさんは読んでないんだけど。
 この本はF県警捜査第一課を描いた短編集。決して笑う事のない朽木が率いる一班、公安上がりの冷血漢楠見が率いる二班、鋭い野生の勘で事件の本質を掴む村瀬率いる三班が、手持ちの事件を解決した順に次の事件を担当していくという仕組みで、お互いの班を敵視している。
 視点はそれぞれの班のいち刑事で描かれている事がほとんど。事件を追いかける刑事達は殺伐としているけど、それぞれの班長の個性が男気溢れていてかっこいい。刑事自身の弱さも強さも描かれていて面白い。
 二転三転のまどろっこしい展開は抑えて事件の本質にガッと迫る感じなのに、濃厚な内容だと思う。


沈黙のアリバイ
第三の時効
囚人のジレンマ
密室の抜け穴
パルソナの微笑
モノクロームの反転


の6作品で、私は「囚人のジレンマ」が一番良かったかな。定年を迎える刑事に事件を解決させるため、それぞれがそっとパスを渡すのが良かった。お互いの面子を保ちつつ、上の者が手柄をかっさらう形にならないように情報を送る。主人公の目に殺伐と映っていた世界観が一転するところが、この作者は相変わらず見事。
 やっぱ警察小説のリアルさでこの作者に敵う人はいないと思うし、締めの美しさは本当に素晴らしい作家さんだ。
別窓 | [や行の作家]横山 秀夫 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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