元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
『対話篇』  金城 一紀
2007-07-19 Thu 21:08
対話篇
対話篇金城 一紀

おすすめ平均
stars読書が苦手な人にもオススメできる本

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 「対話」を通して過去の恋愛を振り返る3つの話。


 「恋愛小説」:それほど親しくない大学の知り合いが語る、恋愛とその末路の末路。彼は仲良くなった人が必ず事故や病気で他界するため、他人と関わることを極端に避けて生きていた。西尾維新の「戯言使い」シリーズ、いーちゃんみたいな人だな・・・。
 「永遠の円環」:病気のために余命短い主人公が、自分が恋していた先輩を自殺に追い込んだ教授に復讐をしたいと願う。暗殺計画をある人物に依頼する話。最後の方が突飛で、これはあんまり好きじゃなかった。
 「花」:手術の成功率が低い病気に冒された主人公が、知り合いを通してある老弁護士から九州までのドライブ同行を依頼される。その老弁護士は別れた妻の遺品を取りに行かなければならないが、彼女の顔を全く思い出せないと言う。


 「花」が一番完成度高い話で、面白かった。主人公との会話で徐々に妻の顔を思い出していき、最後には主人公に「この世界は素晴らしい」と自然に言わせることができる。いい話だと思う。
 全話、誰かに自分の過去の恋愛を話すことが基本スタイル。全体的に穏やかできれいな話だけど、やっぱ私はもっとドロドロした話が好きだな。
 少し前に読んだ「ゾンビーズ」シリーズ3巻目の『SPEED』とつながった話らしいんで読んでみた本。元気が出る「ゾンビーズ」シリーズと全く違い、しっとりした話を集めてある。この著者こんなのも書けるんだね。著者知らないで読んだら、同じ作家とは思えない。
 『SPEED』とはつながってると言うか、同名の登場人物が出てるという程度。話の雰囲気が全く違うから、別物と思いたい。ていうかこんな小細工ない方が楽しめると思うんだけど、何で著者はこういう方法取ったんだろうか。
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