元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
スポンサーサイト
-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

別窓 | スポンサー広告 |
『キノの旅-The beautiful world』  時雨沢 恵一
2007-07-12 Thu 00:08
キノの旅―The beautiful world (電撃文庫 (0461))キノの旅―The beautiful world (電撃文庫 (0461))
時雨沢 恵一

メディアワークス 2000-07
売り上げランキング : 12778
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 ラノベにしては斬新な書き方だと思う。キノという10代の子がひとつの国に3日いると決めて色んな国を巡る旅をする短編集。普通のファンタジーみたいに主人公が変な能力持ってたり不思議現象に巻き込まれたりとかはないんだけど、それぞれの国が独自の価値観や文化を持っている。

 「人の痛みがわかる国」:人の心が読める薬を開発して全員が飲んでしまったために、全員が極度の人間嫌いになってしまった国。

 「多数決の国」:独裁者に懲りた国民は、すべてを多数決で決めることにして、反勢力をどんどん死刑にした結果、国民はたった一人になった国。

 「レールの上の三人の男」:旅の途中、列車のレールの上で会った男達の話。

 「コロシアム」:評判がいい国と聞いて訪れると、強制的にトーナメントバトルに参加させられる国。

 「大人の国」:12歳になると大人になる手術を受けさせられる国。

 「平和な国」:戦争が絶えなかった二国間で、制限時間内に別の国の人々をどれだけ多く殺せるかで勝敗を決めることにし、自国からの犠牲者をゼロにした二つの国。

 これだけ収録。なかなかブラックな国もあるけど、主人公はどこに行っても客観的で淡々としていて余計な口出しはしない。そのせいかラノベにしては盛り上がりを抑えてあり、一般書にしてはもう少し深みが欲しいという微妙な感じ。そこが売りなんだろうか。
 このシリーズは結構人気で、既に10巻まで出てる。私も絶賛するほどではないけどそれなりに面白かったと思ってる。でも今後ずっとこの調子の短編が続くんなら、そのうち飽きそうだな。
 面白かったと書きつつどうしても馴染めなかった設定が、物語内で勝手に用語を作ってること。バイクは「バイク」ではなく「モトラド」と呼ぶ。銃も「銃」じゃなくて「パースエイダー」らしい。そして注釈を付ける。「モトラド(注:二輪車。空を飛ばないものだけを指す)」と「パースエイダー(注・パースエイダーは銃器。この場合は拳銃。)」といちいち各話、その用語が最初に出た時に必ずこの括弧書きが入るのがうざい。わざわざ名前を変える意図がわからない。
 とりあえず、2巻以降も読んでみようかとは思ってる。
別窓 | [さ行の作家]さ行その他の作家 | コメント:0 | トラックバック:0 |
<<『対話篇』  金城 一紀 | よむよむ記 | 『薔薇の鬼ごっこ』  末永 直海>>
この記事のコメント
コメントの投稿
 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック


| よむよむ記 |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。