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『キノの旅 2』  時雨沢 恵一
2007-07-22 Sun 02:03
キノの旅〈2〉the Beautiful World (電撃文庫)キノの旅〈2〉the Beautiful World (電撃文庫)
時雨沢 恵一

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 『キノの旅』2巻目。キノという10代の子がひとつの国に3日滞在すると決めて色んな国を巡る旅をする短編集。今回は1巻目ほど斬新さを感じることはできず、ちょっと劣ったような印象。

 「狙撃兵の話」:巻頭のカラーページを短編小説に使ってあって、なかなか自由度が高い。女性に銃を突きつけられた狙撃兵が命乞いをする話。
 まとめると1~2ページくらいの短い話で、意味不明なまま終わった。先の巻に利いてくるらしいけど。

 「人を喰った話」:キノが大雪の中で遭難した男3人は、実は奴隷のバイヤーだったという話。
 
 「過保護」:子供を志願兵にしようとしている両親が、見解の相違で口論していた。通りすがりのキノが意見を求められ、「子供の意見は?」と聞く。
 何だったのか、この話は。親のエゴとか、そういう感じ?
 
 「魔法使いの国」:その国の1人の女性が飛行機を発明した。理論的には飛べるはずだけど、他の国民は誰も信じない。キノが協力して、飛行機を飛ばす実験をすることになった。

 「自由報道の国」:モトラドを触ろうとした男が、その持ち主である旅人に撃たれた。その事件が各メディアで論議を呼ぶ。

 「絵の話」:ある画家が描く戦車の絵が大人気になっている国。人々はその絵から反戦のメッセージを受け取り、感動していたが・・・。

 「帰郷」:国を飛び出したある男が5年振りに帰郷し、水浴びをしていた幼馴染にいたずらを仕掛けようとする話。

 「本の国」:たくさんの図書館と本屋がある国。国民すべてが熱心な読書家で、図書館はその国に滞在している旅人にも本を貸してくれる。
 佐賀市立図書館って確か旅行者にも本貸してたような・・・。ちゃんと返って来てるんだろうか?そんな雑念と共に読んだ。

 「優しい国」:旅人達から評判の悪い国に立ち寄ったキノ。しかし評判とは逆に、その国の人々はとても親切だった。
 かつて旅人に冷たかった国がなぜこれほど優しい国になったのかは、最後にわかる。「愛国心」って言うには土地に執着しすぎてる気がするし、このこだわりは何だったんだろうか。

 「続・絵の話」:「絵の話」の後日談。戦車の絵にあれほどお金を掛けていた国民が、ふと我に返る。たかが絵に大枚を叩いていたことに腹を立て、その絵をどんどん燃やしていく話。

 以上、10話。これだけを1冊の文庫本にまとめてるんだから、1話がどうしても薄い。短い話すべてを深く作れるのって、やっぱ星新一レベルじゃないと厳しいんだろうか。
 1巻はまだ面白いと思える話があったんだけど、2巻はすべてがシビアでラノベらしくない。かといって味わい深い短編集ってほどじゃなくて、どう楽しめばいいのかいまいち掴めなかった。私はこの巻はあまり好きじゃない。
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