元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『ながいながいペンギンの話』  いぬい とみこ
2016-09-14 Wed 11:30
ながいながいペンギンの話 (理論社名作の愛蔵版)
いぬい とみこ
理論社   1999.01
売り上げランキング: 1,431,265

 あるペンギン夫婦の間に生まれた2羽の子供は、片方は利発で勇気のあるルル、もう片方は少し弱虫だけどお兄ちゃんのルルが大好きなキキ。ルルから始まる冒険と、成長の物語。
 南極観察の人間に連れて帰られそうになる話、流氷に乗ったまま知らない場所まで流された2羽を子供のクジラが背中に乗せて送り届けてくれる間に起こる知恵と勇気の話、キキがとっくに出来るようになっている≪水もぐり≫の稽古をサボる話に分かれている。


 2羽のペンギンの冒険物語だと記憶していたけど、表紙のせいで記憶がねつ造されてたみたい。主にルルの勇気と無鉄砲さから起こる冒険物語だった。何度も何度も読んだはずなのに、四半世紀ぶりに読んだら一話目しか覚えてないという。おかげで新鮮な気持ちで読めたな・・・。
 赤ちゃんの頃、幼少期、少年期と思われる時期に分かれた3つの物語から成っていて、リアルなペンギンの暮らしと成長に合わせた危険な冒険が起こる。ハラハラドキドキやルルの知恵と勇気だけじゃなく、無謀さや驕る事の醜さ、別れの寂しさもあり、読み進むほど物語に引き込まれていって、とてもいい本だと思う。
 うちの子は、一番面白いのは二話目だと言っていた。シャチに襲われたけどキキの機転で退治したり、皇帝ペンギンに牢屋に入れられたりと、ハラハラドキドキ度は確かに二話目。
 でも大人目線で見たら中二病こじらせかけてるキキの様子や、キキのためにペンギンの先生が大怪我をしてキキが大反省する第三話は、ラストにふさわしかった。ペンギンの先生が子供達に、「(中略)ちゃんとれんしゅうしておかないと、『とき』は、まっていてくれないのだよ。きみたちは、もう二どと、ひよっこのペンギンになって、おとうさんやおかあさんに、あまったれることはできないのだよ」と話すんだけど、のらりくらり人生の私にはこれがめっちゃ胸に刺さる。昔は当たり前に読み流してたんだろうなぁ。
 文字ばかりのページが続くことはなく、挿絵がちょこちょこ入ってる。その挿絵がリアルな白黒画で、脇役に徹しながらも物語のしづらい部分を補ってて私は好きなんだけど、子供には不評。絵本またはマンガチックな挿絵の童話くらいしか馴染みなかったから、当然と言えば当然かな。
 初めて出版されたのは、1957年だとか。そんなに古かったとは・・・。全然古さを感じない話で、いぬいとみこさんへの尊敬の念が増した。
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