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『キノの旅 3』  時雨沢 恵一
2007-07-30 Mon 11:41
キノの旅〈3〉the Beautiful World (電撃文庫)キノの旅〈3〉the Beautiful World (電撃文庫)
時雨沢 恵一

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 『キノの旅』3巻目。相変わらず、時系列順不同でキノとエルメスの旅が続く。

「愛と平和の国」:巻頭口絵を短編に使った1話目。1巻に登場したシズと陸が、ごく低い柵でしか守られていない国に来た話。そこでは戦争があり得ず、攻めてきた他国の軍勢は歌姫の歌で攻撃を止めるという。最終的にはまあ、もちろんわけありなんだけど。

 「城壁のない国」:遊牧民に歓迎されたキノは、いつも通りそこで3日過ごす。その民族は、大人は全員ある薬草の依存症だった。無理やり一族に加えさせられそうになったキノは当然抵抗。
 うーん、この結末は切ないなー。

 「説得力」:キノが師匠に、一人で生きていく術を教えられている頃の話。1巻の最初の方ではキノを少年と思わせるような書き方をされてたけど、キノは少女だ。今回で師匠も女性だったことが判明。キノはかなり早い段階でわかってたけど、師匠までとは。騙されたなぁ。
 これは、キノは盗賊くらいあっという間にやっつけれるくらい強いという話。

 「同じ顔の国」:この国の人間はすべて一組の男女のクローンから作られている。子供が欲しいなら、まずは親になる資格があるかどうかの調査と試験を受けないといけない。それらに合格したら、クローン技術で子供が試験管で作られる。ただし「子供」は自分と全く同じDNAを持ってるわけなんだが。唯一の欠点は、同じDNAだから病原菌に極端に弱いということらしい。
 この本の中ではこの話が一番好きだったな。「親になる資格」がない人間は子供を持つことは許されないというのは極論だけど、安心。まあ、現実にはタブー視されてるんだけど。

 「機械人形の話」:これは「国」じゃなくて、森で道に迷ったキノが立ち寄った家の話。迷っている時に出会った老婆は、自分は家政婦ロボットだと言う。案内された家は、むしろ彼女が面倒を見る家族の方が奇妙だったという話。
 途中でネタはわかるように書いてあったけど、何か悲しい話だな。2巻目ではまだキノの性格がいまいち掴めなかったけど、これを読んで本当にクールなんだとわかった。

 「終わってしまった話」:これもまあ、易い叙述レトリック。この作家、こういう書き方が好きっぽい。
 ある女流作家が昔、盗賊試験でキノと関わった時の話。

 以上6話と、プラス「プロローグ」と「エピローグ」。毎巻「プロローグ」と「エピローグ」があったけど、ここには飛ばして書いてた。
 今のところ3巻とも同じパターンで書いてあるから、一応メモっとこうと思う。3巻ではすでに序章や終章って内容じゃないんだけど。
 「キノの旅」シリーズでは、「プロローグ」と「エピローグ」はつながってて、なおかつ時系列が入れ替わっている。「プロローグ」では意味がわからず、「エピローグ」→「プロローグ」と読んでひとつの話として辻褄が合う。
 1巻ではキノとエルメスが、キノが旅を続ける理由について会話しているシーン。
 2巻では、砂漠の真ん中で行き倒れそうになった時に雨が降る話。
 3巻では知識不足で毒草を食べてしまい、死んでしまった人達をキノが見つける話。
 2巻以降、序章や終章じゃなくて普通にストーリーだな。巻頭口絵まで物語に使ってるところといい、この作者は1冊の本に話を詰め込みたいタイプなんだろうか。
 2巻はあまり面白くなかったけど、3巻はそこそこ面白かった。でも淡々と旅が続くのには何だか飽きてきた気もする。
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