元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
『心霊探偵八雲7 魂の行方』
2009-05-07 Thu 20:21
心霊探偵 八雲〈7〉魂の行方心霊探偵 八雲〈7〉魂の行方
神永 学

文芸社 2008-02
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 遠足で来た鬼無里(きなさ)で、智也が大きな杉の木の傍らに積み上げられた石を崩してしまった。その直後、側にいた由美子が倒れてしまう。その少し前に撮った写真には、真っ赤な瞳をした女性の幽霊が写り込んでいた。
 真人は以前自分を助けてくれた教育実習の先生に助けを求める手紙を書く。手紙を受け取った晴香は、八雲と後藤刑事と共に真人が住む長野県の戸隠に行くことになった。晴香達が長野に着くと、由美子は行方不明になっていた。
 八雲と後藤、晴香と真人に分かれて調べを進めることにした。晴香は45年ほど前に行き倒れになっていた親子がいたという話を聞く。凛という女性とその息子は村の診療所で生活させてもらえるようになったが、地主の息子が診療所に運ばれた揚句に死んだ件から疎まれるようになった。診療所の先生が渓谷に転落して死んだ日、凛と息子も姿を消した。凛と息子は両目が真っ赤で、息子の額には角があったという。
 一方東京で。警察は妻殺しの犯人の医者の家宅捜索で七瀬美雪と思われる女性のカルテを発見していた。宮川課長と石井は七瀬美雪が都内に潜伏している可能性があるとして、それらしき場所を片っ端から調べていく。

 4巻で自分を呪われていると言ってた少年・真人が再登場。何とかして友達を助けたいと頑張るけど、あんまり役に立ってないような・・・。普通ならこういう少年は最終的にキーパーソンになったりすると思うんだけど、まあいいかと肩の力が抜けるのがこのシリーズ。
 45年前の事件で両目が真っ赤な親子。しかも八雲の母親・梓が発見された場所、戸隠。八雲に関係がないはずがないという展開で、その関係がなかなか明らかにされないのがちょっともどかしかった。絶対に血縁者か何かだろ!?と思い続けていたけど、八雲が凛の孫だと言い出すのは結構終盤。
 かつて村人から迫害された凛達の話をしているだけの人に食ってかかる晴香も、今回はちょっとウザいように思う。
 後藤が勝手に仕事を抜けて長野まで行ったり、長野県警にでかい態度取ったり、宮川が担当の違う石井と組んで美雪を探す辺りも、警察ってそんな緩い組織じゃないって!と何度もツッ込んだ。細かい点がおかしいのは今さら気にしないけど、今回の巻は違和感を覚える所が多すぎる。
 七瀬の潜伏先から見付かった八雲の父親の生首は、結局七瀬に奪われてしまってまた謎。今後は彼女と八雲との対立になるんだろうけど、今回の巻はその辺があまり進まなかったように思う。5巻で八雲の過去が明らかになり、6巻で一心が他界したけど、7巻はちょっと行き詰った感じ。今回の事件が凄惨でも、凛が殺されたのは45年前で、八雲の父親が凛を殺した男達に復讐したのが25年前。どっちも時効なうえ、犯人全員死んでるし。
 凛の殺され方が妙にエグくてちょっと浮いてるのが、後味の悪さを手伝ってるかもしれない。
別窓 | [か行の作家]神永 学 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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