元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
『QED 竹取伝説』  高田 崇史
2007-08-21 Tue 01:08
QED 竹取伝説 (講談社ノベルス)QED 竹取伝説 (講談社ノベルス)
高田 崇史

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 いつも通り奈々、崇、小松崎がどんどん酒を飲みながら事件の話をするのがベース。崇が一見関係ない民俗学を話し出し、奈々がひたすら感心する。小松崎が「話がそれてる」と怒りながらも聞くが、最終的には全く無関係ではなかったという展開もいつも通り。
 今回の事件は、奈々が勤める薬局の上司が死体を発見したことから始まった。調べてみると、死体はその村に伝わる不気味な子守唄と同じ状態だったという。『悪魔の手毬歌』のパクリじゃん!とか言ってはいけないようだ。
 崇は『竹取物語』に隠された真実と「かぐや姫」の正体、作者にも迫るところは見所。私は一応国文科出身なんで、ネタの古代文学を多少興味深く読んだ。相変わらずこの著者、勉強熱心というか研究家というか、関連本を読み込んでる。
 崇の話す民俗学に必ず出てくる「鬼」の正体、被差別人種、現代に伝わる習慣の由来などは結構面白い。ただ、崇の話長すぎてダルいけど。
 このシリーズは最初の方と比べて、段々と恋愛カラーが出てきたみたいだ。最初は崇と奈々は先輩後輩という感じだったけど、今回は周囲がちょっとずつ2人をくっつけようとしてる気がする。崇も悪からず思ってるみたいな?ちなみに私の崇のイメージはDEATH NOTEのLだ。はい、どうでもいい。
 前回の『式の密室』で「式神」の正体の推察が書いてあって感動したけど、今回はちょっとつまんなかったかな。事件と民俗学が軽く空中分解起こしてる。民俗学に重点を置きすぎて事件の存在感が希薄。構成としては民俗学は伏線なんだけど、長するんでそっちがメインになってる。狙ってるにしても微妙すぎる絡みだ。嘘アレルギーも微妙。推理小説としては相変わらずB級。

これまで読んだQEDシリーズは
「百人一首の呪」
「六歌仙の暗号」
「ベイカー街の問題」
「東照宮の怨」
「式の密室」
「竹取伝説」

だけど、個々の面白さのレベルが全く違うのがある意味すごい。
 次は「龍馬暗殺」だ。

 ところで、崇はオカルト部部長で「崇」という字が「祟る」に似てるからあだ名が「タタル」、小松崎は空手部で熊みたいに体格がいいからあだ名が「熊つ崎」。どんだけ趣味悪いんだろうか。
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