元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『あかね空』  山本 一力
2007-09-13 Thu 22:39
あかね空あかね空
山本 一力

文藝春秋 2001-10
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 2002年の直木賞受賞作。それまで無名だったけどこの受賞であっという間に人気になった作家だ。
 京で豆腐作りを修行し、独立のために江戸に来た永吉。そこで同じ長屋に住む桶屋の娘おふみに助けられながら開業するが、当時の江戸庶民の豆腐は固い物が主流。永吉の作る柔らかい豆腐はなかなか受け入れられなかった。それでも信念を貫き通した永吉の豆腐は、周囲の力添えで次第に有名になっていく。
 やがて結婚して3人の子供に恵まれた永吉とおふみだけど、少しずつ「家族」というものが狂いだす。長男の栄太郎ばかりに執着して猫っかいわいがりするおふねに、苦い顔をする永吉。豆腐屋は繁盛しても、幸せには見えない一家になってしまっていた。
 兄妹3人が互いに腹に抱えていた物を吐露できたのは、永吉もおふみも死んでからだった。これからは少しずつわだかまりを忘れていけるんだろうなって感じで終わる。
 読み終わってからしばらく考えてみたけど、取り立てて面白いとは思わなかった。序盤からあったご都合主義がずっと続くし、掘りも浅い。書き込めてない部分があるのがとても残念だ。在家には結局何もしなかったのか、序盤に名前だけ出てきた傳蔵を最後にいぶし銀な親分役で出す必要はあったのか、栄太郎の嫁とは?とか、書くだけ書いてそれだけって事柄が多いのが気になる。
 それなのに、がつがつ読んだ。引っ張られるように読まされたこの感じは嫌いじゃない。おいしそうな豆腐の様子とか、ちゃきちゃきした江戸町人の人情とか、その辺がとても魅力的で引き込まれた。
別窓 | [や行の作家]山本 一力 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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