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2008-06-02 Mon 18:44
今津屋が、納涼祭で勘定奉行や町奉行の役人を接待するための屋根船を出すと言う。その用心棒を引き受けた磐音は、帰り道に同じ金兵衛長屋に住むお兼が男に付きまとわれている所を助けた。男はお兼の元亭主・丑松だったが、お兼は知らない男だとしらを切りと押す。元々「化粧っけのある女」として長屋の女達に嫌われていたお兼だが、その日以来磐音はお兼に色目を使われるようになり磐音まで長屋の女衆に口を利いてもらえなくなった。 納涼祭では今津屋の船を無事あやかし船から守った磐音だったが、その帰りに丑松がお兼と連れの男を刺した所に行き当たった。この先地獄しかない丑松は、磐音の慈悲で絶命した。 さて磐音の故郷である豊後関前藩だが、今津屋のコネで乾物問屋の若狭屋を紹介してもらうことになった。今津屋の吉右衛門と共に若狭屋を訪れた中居と磐音は、工夫次第で江戸でも売れるという評価にひとまずほっとした。 ある日磐音が幸吉の長屋を訪ねると、同じ長屋のおつね婆さんが首を吊った事件が起こっていた。安五郎という男に金を騙し取られた末の自殺だという。幸吉は役人だけに任せてはいられないと、鰻獲り仲間にも協力させて安五郎を探していた。安五郎を見たことがあるおつねは、幸吉の暴走を磐音に相談に来た。 また今津屋に話が戻り、元々体が弱かった内儀のお艶が最近ことさら体調が悪いそうだ。そのお艶が実家で静養したいと言っている。実家は相州伊勢原(多分神奈川・・・?)で、旦那の吉右衛門も送っていくと言うそうだ。その旅に、磐音も同行するように頼まれた。吉右衛門とお艶、お艶の世話役におこん、荷物持ちに宮松、用心棒に磐音の5人でお艶の実家まで行くことになった。道中起こる揉め事は磐音が片付けつつ旅をしたが、お艶は実家が近くなって倒れた。 昔からお艶を知っている医師・今村梧陽の診察によると、お艶は胃に不治の病を抱えていることがわかった。お艶自身はそれに気付いていたが、隠し通してきていた。そんなお艶だが、大山詣でだけはどうしても行きたいと言う。そこで磐音が背負って大山、別名「雨降山(あふりやま)」を登り、不動堂まで行くことになった。大山詣でが叶ったお艶だが、翌日から高熱を出す。磐音は病平癒の代参のために毎日未明に山に登った。その磐音にまた面倒が降りかかる。 先の短いお艶のために吉右衛門が伊勢原に残ると言い出した。両替商は老分の由蔵がいるから問題はないが、主のいない店は何かと気が緩むためと、吉右衛門は磐音に後見を頼む。磐音、おこん、宮松は江戸に戻るが、今度は南町奉行所の笹塚が旗本の詐欺事件の相談を磐音と由蔵に持ちかけた。 その旗本は大判を質に大金を借りては返すことを繰り返した後、数度目に質草を請け出す際に「これは預けた大判ではない」と言って始末料を強請っていた。同じ目に合った質屋が数軒あったが、相手が旗本であるために迂闊に手を出すことができない。何となく付き合わされるような形でしかなかった磐音だったが、調べていくうちにその旗本が吉原で白鶴・・・つまり磐音の元許嫁・奈緒を気に入り、身請けしようとしていることがわかった。磐音と笹塚はこの事件を丸く収める方法を思案する。 今まで登場しなかったお艶だったが、彼女が病に倒れてからの磐音の優しさは胸を打つ。そんな優しい磐音なのにトラブルは必ず向こうからやって来て、結局血生臭い話になってしまう。それが哀れでもあり、この本の面白味でもあるんだろうけど。 江戸っ子は相変わらず、意外なところで思いやりがある。やくざの親分がおそめを心配して、船頭には悪い奴もいるからと子分を一人付けたりとか。駕籠に乗って山に登るお艶に文句を言う輩が病人と知ると道を空けるよう大声を出してくれたり。何かそういう小さいシーンに、古き良きって匂いがしていい。 豊後関前藩の海産物輸出の話も、退屈なく読めてしまうのが不思議だ。今後、無事軌道に乗るかな?トラブルに好まれる性分の磐音がいるんだから、もしかしたらもう一悶着くらいあるのかな? あと気になるのは、花魁白鶴の浮世絵を描いた北尾重政がおこんに声を掛けてきたこと。ナントカ小町のおこんの絵を是非描きたいと言ってきた。磐音がいてもいなくてもおこんは断っただろう。ただの行埋めにこんなエピソードを書く著者じゃない。今後何か起こるのかな? |
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書き込みありがとうございます。
渡世人は一目置いてる人には気を配ってくれるもんだと思ってたんですが、違うんですか?私は何の疑問も持たず、やっぱ昔の渡世人はいいなぁ〜と思ってました・・・ ![]() こんにちは。『雨降ノ山』を先日読み終えたばかりです。やくざの親分は、最初はかなり悪役で登場したはずですが、いつのまにかいいところが出てきましたね。細かな矛盾は気にしない、それがこの物語の特徴かもしれません。丑松をバッサリというシーンは、ちょいと疑問に思いましたが、お艶の最後は粛然とした気分で読み終えました。
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