元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
『千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン』  野村 進
2008-02-29 Fri 22:15
千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン (角川oneテーマ21)千年、働いてきました―老舗企業大国ニッポン (角川oneテーマ21)
野村 進

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 世界で一番古い企業は日本にあり、578年に創業しているそうだ。日本書紀に出てくる神社をそんな話から始まり、日本の老舗の製造業企業を取材しつつ独自の見解を交えた本。そもそも私達は、普通に生活してるだけで「老舗」を掲げる店ってゴロゴロ見かける。でもそれは日本に際立って多いだけらしく、他のアジア諸国では「老舗」と言えるような企業はほとんどないとか。日本では職人を尊敬する文化があるからだと、この著者は指摘する。
 なるほど~。職人を尊敬する文化って、確かにある。何かがズバ抜けて上手いことを「職人技」とか「職人芸」とか言うし、なんでも鑑定団での中島さんの「いい仕事してますね~」って言うのは有名なかつ味わいあるセリフだもんなぁ。
 3桁もの年数の歴史を誇る企業が作ってるのは、携帯電話の部品やらプリンターの部品やら車のバックミラーやらだ。しかもシェアは世界で大きな割合を占めていたりとか。時代の波にさらわれそうになりながらも新しい着眼点や堅実な仕事ぶりで唯一無二を誇っている企業が日本には何と多いことか。
 へぇボタンを押したくなる話の連発だった。何かこう、じわじわと面白い。「売り手よし、買い手よし、世間よし」「良品は声なくして人を呼ぶ」「不義にして富まず」「町人の正義」などなど、やっぱ成功者の言うことは重みが違うわぁと思う。
 企業の中国進出について、良い点も悪い点も書いてあるんだけど両方納得。ただやはり、タダ盗みみたいなことされるのは腹が立つから私は中国進出はあんまりしてほしくないという、普通の意見なんだけど。だけど中国人の特性を知った上で上手く付き合っている社長には感心した。
 インタビューが雑だったり、切り込みが浅かったりするけど、知識が浅い私には適度に読みやすかった。もうちょっと掘り下げてほしい個所もありはしたけれども。19もの企業の事例を挙げつつ、この薄さなら仕方ないかな。これ以上厚くて、この内容だったら平易だったとしても読む気が薄れたかもしれない。
 それにしても、タイトルの割には紹介されてる企業のほとんどが数百年なのはなぜだろう?
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