元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『トワイライト』  重松 清
2007-09-21 Fri 18:26
トワイライトトワイライト
重松 清

文藝春秋 2002-12
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 小学6年生の時に埋めたタイムカプセルを開くために集まった39歳の元同級生達。集まったのは半数ほどだけど、その中に今の厳しい現実と向かい合いかねている4人がいた。それぞれの目の前にある問題をどう乗り越えればいいか、戸惑って前に進めないでいる。
 彼らの子供の頃の人柄を「ドラえもん」の登場人物に例えながら現実と比較しているのが見事に嵌ってて、相対する現在の彼らの姿が妙に重苦しく感じられる。
 メガネをかけていたために「のび太」と呼ばれていた克也はリストラ寸前、当時体が大きくて乱暴だった「ジャイアン」の徹夫は家庭崩壊。そのジャイアンと結婚した皆のマドンナ「しずかちゃん」である真理子は、徹夫からの暴力に苦しんでいる。一人だけ輪から外れている淳子には「ドラえもん」のキャラ役柄はないけど、予備校講師としての地位がどんどん低迷している最中だ。
 当時の未来の象徴だった大阪万博も絡め、徹夫と真理子の2人の娘も巻き込まれながら、現実はますます歪になっていく。
 重いけど読まされる。どうなるのかと読み進めたけど、何とかなりそうな、ならなさそうな、でもわりとほのぼのする終わり方で良かった。徹夫・真理子夫婦は本当に、どうなるんだろうなぁ。結構末期っぽかったけど、再スタートできるんだろうか。読み終えてからそんなこと考えてしまうくらいリアルな現実を、読み手にも突きつける本だと思う。
 「トワイライト」は「黄昏」という意味。最後のシーンと、人生における39歳という地点を掛けてるんだろうか。上手いよなぁ、清。
別窓 | [さ行の作家]重松 清 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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