元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『ララピポ』  奥野 英朗
2007-09-24 Mon 20:30
ララピポララピポ
奥田 英朗

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 世の中のいわゆる底辺層の人達の生活と性を描いた短編集。それぞれの話が少しずつ繋がっているという手法を取っている。帯には「いや~ん、お下劣」の文字があるけど、そういう軽妙な言葉で括れるような話じゃなかった。この底辺っぷりっていうか、底辺根性はすごい。ていうか、すごくグロい。
 
 1話目「WHAT A FOOL BELIEVES」:フリーライターの博は資料の要約をするだけの仕事で細々と暮らしていた。ある日アパートの上の階に住むホスト風の栗野という男が女を連れ込んでる事を知り、盗み聞きを繰り返す。
 博自身は、図書館で知り合った小百合という太った女と肉体関係を持つことで性欲を満していた。

 2話目「GET UP,STAND UP」:1話目で博の上階に住んでいた栗田健治が主人公。彼はキャバクラのスカウトマンで、スカウトした女性達の売り上げから給料を得て生活をしている。
 清楚な女性トモコのスカウトに成功した健治は、彼女に少しずつ上のランクの店を勧める。同じ時期に、先輩がスカウトした中年AV女優のマネージャーも押し付けられる。「親子丼」AV企画の女優に2人を選んだ健治は、直前に2人が親子だと気付いた。

 3話目「LIGHT MY FIRE」:2話目で健治がマネージャーを勤めた中年AV女優の良枝は妻としても母としても女性としても最低な人間になっている。向かいの家の郵便物を盗み見るという日課で、迷惑状が届いたことを発見した。犬の吠え声がうるさいと書かれた迷惑状は次第にエスカレートしていき、最終的には家に火を点けると書いてある。
 そんな折、近隣からゴミと悪臭に対する苦情が来ていると市役所の人間が来る。良枝の家の2階には、彼女が介護を放棄した義母の死体があった。そこで、迷惑状通り火を点けに来た若者を捕まえて自分の家に火を点けるように言う。

 4話目「GIMMIE SHELTER」:ノーと言えないカラオケ店アルバイト店員の光一は、バイト先で女子高生のウリを黙認することを要求される。斡旋者の脅しにどんどん屈し、カラオケ店は援助交際の場になっていった。
 アパートでも隣室のテレビの音や断れない押し売りなどで気が休まらない光一は、近所の家に犬がうるさいと訴える迷惑状を書いて投函する。

 5話目「I SHALL BE RELEASED」:官能小説家の敬次郎は、官能小説の位置付けの低さに嫌気が差していた。昔のように純文学畑に戻りたいと思いつつ、官能小説の幅を広げるという理由を付けながらカラオケ店で女子高生との援助交際を楽しむようになる。

 6話目「GOOD VIBRATIONS」:1話目で登場した小百合が主人公。小百合は男を家に連れ込んで体の関係を持ち、それを盗撮したDVDを売って結構稼いでいる。小百合の外見のためか罵られる関係が多いが、マニアにとても受けがいいそうだ。
 定期的に会っていた博の次に連れ込んでいた郵便配達員は、2回目以降素朴な印象が一変。部下も連れてきて交代で小百合をなぶる。

 こんな感じの、同じ場所・時間軸にいる6人の不気味なアンソロジー。すごいとは思ったけど、私はこれを楽しむのは無理。本当、完成度の高い短編集だと思うんだけどね。好みの問題で、やっぱ女には生理的に厳しい話だと思う。
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