元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『新本格魔法少女りすか』
2004-08-17 Tue 13:09
新本格魔法少女りすか (講談社ノベルズ)新本格魔法少女りすか (講談社ノベルズ)
西尾 維新

講談社 2004-07-17
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 この世界での長崎県は魔法都市で、住人は魔法使いだそうだ。そのために恐れられ、佐賀県との県境には高い城門が築かれてる。その長崎県から来たりすかは、父親の水倉神檎によって血にあらゆる魔法が織り込まれている。そのため、血を流せばあらゆる魔法を発動できる魔女。時間を操るという、魔法の世界でもレアな能力を操る魔女だそうだ。そんな彼女を「手駒」として共に行動する小学5年生の少年・供犠創貴(くぎきずたか)は、城門のこちら側で魔法を使って狼藉を働く輩達を裁いていく。りすかは父親探しの手がかりを求めて、創貴はより良い手駒を探すため、魔法事件に首を突っ込んでいく。・・・まあ、あれだ。作者は西尾維新なんで、「こういう話」って感じでまとめるのは難しいね・・・。
 地の文はずっと創貴の語りなんだけど、これが平たく言えば生意気な小学生。自分は頭が切れる信じ、自分以外は見下している少年だ。しかし西尾維新がわざとそうしてるのか、それとも筆力不足なのか、いまいち創貴自身が思ってるほど(つまり西尾維新が書いてるほど)は賢くはない。そこがチャームポイントなのかもしれない。「賢い」という雰囲気だけで、具体性がないからいまいち実感が持てないのもこの著者の特徴だと思う。「戯言」シリーズほどひどくないけど。


1話目「やさしい魔法は使えない」
 福岡の駅で電車を待っていた創貴の目の前で、突然同時に電車に飛び込んだ4人。あまりにも不自然だったため、魔法が絡んでると推測した創貴はりすかと共に捜査に乗り出す。


2話目「影あるところに光あれ」
 創貴の同級生・在賀織絵が誘拐された。りすかによると、「影縫い」という魔法で相手の動きを止めることができる影谷蛇之という魔法使いの仕業らしい。彼はその魔法で少女を誘拐・監禁し、首から上だけは自由にさせ、命乞いしながら衰弱死していく姿を見るのが趣味という異常者だった。罠だと知りつつ影谷を訪ねると、彼は水倉神檎と繋がりがあった。
 でりすかは影谷をすごい魔法使いとか言ってたけど、ダーツの矢で「影縫い」する技しか出さなかったんですが?それしかなかったのか?それがすごいの?魔法都市ってそんなもん?


3話目「不幸中の災い」
 2話目の影谷の事件で創貴がやったことが許せなかったりすかは、創貴を避けるようになる。そんな折、りすかのいとこ・水倉破記がりすかを長崎に連れ帰ろうとする。彼は6人の魔法使いが城門を越えてやって来たと言う。
 りすかに帰郷を断られた破記は創貴に説得を頼もうとしたけど、創貴も断ったために魔法を発動させた。破記の血を浴びた者にはありとあらゆる不幸に襲われるという魔法に、創貴は傷だらけになりながらりすかを追いかける。
 最後にはりすかに対して歩み寄りの姿勢を見せる創貴だけど、作者が作者なだけに「自分以外のすべての人を見下した少年が次第に心を許して・・・」とかいう展開には絶対ならないだろうな。


 西尾維新なんで基本的にエグい。りすかの魔法の作動法はカッターで自分を切りつけて血を流すというものなんで、魔法使う度にザクザクやってる。また、ある一定の量以上の血液を流して生命の危機に瀕した時、りすか自身の時間が17年進んで大人のりすかが1分間だけ出てくるという魔法がオートで発動する。大人のりすかはとても強いんだけど、この発動法が脇腹をグサッと刺されてとか可愛らしいもんじゃない。1話目ではミンチ状、2話目では自分で舌を噛み切った後に膨張していき、粉々に破裂する。とまあ、中高生が読むのはちょっとオススメしない感じ。
 でも、全体で見るとわりと面白かったと思う。「戯言」シリーズほど意味不明の死体がごろごろしてたりしないし、何かいまいち足りない創貴の「賢い」という設定は置いといて、魔法の設定とか凝ってるなぁと感心した。
 魔法使いは何でもできるわけじゃなくて、属性(パターン)と種類(カテゴリ)がある。作中できちんとは説明してないから私の印象なんだけど、「属性」は火・水・風・土みたいに作用する自然の要素かな。「種類」は「属性」にどう働きかけるかというものだと思う。りすかは「属性」は「水」、「種類」は「時間」だそうだ。ある魔法使いは「属性」が「風」、「種類」が「召喚」でかまちたちを発生させる。変態影谷は「属性」が「光」、「種類」が「物体操作」で影縫いを使う。スタンド?とか言いたくなるのは、まあ抑えて。
 難を言えば、傍点がやたら多いのは辟易だった。あと、「にゃるら!」には毎回脱力した。
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