元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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「学生アリス」シリーズ  有栖川 有栖
2016-04-20 Wed 11:56
「誘拐」(『誘拐―ミステリーアンソロジー』収録)
「開かずの間の怪」(『密室-ミステリーアンソロジー』収録)
『双頭の悪魔』
『孤島パズル』
『月光ゲーム』

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『孤島パズル』  有栖川 有栖
2016-04-19 Tue 13:26
孤島パズル
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有栖川 有栖
東京創元社   1989.07
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 学生アリスシリーズ2巻目。主人公・有栖川有栖が2年生になり、推理小説研究会にはアリスと同じ法学部2年生の有馬麻里亜が入会していた。
 大企業「アリマ」の創設者であるマリアの祖父・鉄之助は無類のパズル好きで、C字型の南の孤島・嘉敷島を舞台にパズルを作った。パズルを解いた者だけがたどり着ける場所に5億相当と思われるダイヤを隠した事が、5年前に亡くなった際に遺言状と共に発表されたと言う。そして3年前、マリアの従兄の英人がモアイの向きにヒントがある事を突き止めた直後に海で溺死したそうだ。
 その島の望楼荘に、この夏アリスと江神二郎がモアイの謎を解くために招待された。有馬家の親類や友人、計13人が集まったこの島で滞在2日目の嵐の夜、マリアの伯父・完吾と娘の須磨子の銃殺死体が発見される。迎えの船は3日後にしか来ず、唯一の連絡手段である無線は破壊されていた。
 次の日の夜、今度は望楼荘の反対側にある魚楽荘に1人滞在する画家の平川至が銃殺されていた。彼はなぜか、作りかけだったジグソーパズルを破壊して事切れていた。
 その後、一人で離れに立てこもった故人英人の弟・和人が、自白の遺書と共に銃で自殺していた。


 連続殺人事件に2回も巻き込まれたんだから、もっとリアクションしてよ!っていうのはシリーズもののミステリーには言っちゃいけないんだよね、きっと。
 青春が眩しすぎる!という感じの、アリスとマリアの仲の良さ。友達以上恋人未満っていうのかなぁ。いや、友達なのか。青春時代が忘却の彼方に行ってしまった私には、何だか本当に眩しかった。
 かなりの上から目線で言わせていただくと、『月光ゲーム』と比べていい意味で力が抜けてたと思う。『月光ゲーム』はデビュー作だけあって、長年練りに練って作者はそれぞれのキャラのイメージが完成してたんじゃないかな。それが読み手には・・・ていうか私にはほとんど伝わってこなくて被害者も加害者も誰だっけ状態だった。
 今回、最初の登場人物紹介で名前がズラッと並んでるのを見て「また苦手なパターンか・・・」と思ったけど、キャラクター性も立ち位置もベタではっきりしてて『月光ゲーム』より随分楽しめた。わかりやすいキャラ分けって大切だなぁ。
 殺人が起こるまでの長さも相変わらずだったけど、モアイの謎やなーんか怪しい英人の死、須磨子夫妻と完吾の不穏な雰囲気なんかを楽しんでるうちに過ぎて行った気がする。難を言えば、アリス達がもうちょいパズルに取り組む姿が欲しかったかな。
 あと、展開もベタだったかな。モアイの向きがバラバラって時点で、モアイの目線を繋げるんじゃ・・・?そういうパターン、あるあるだよね、とか。英人を殺した和人の死は自殺じゃなくて他殺らしいなら、一番動機があるのは礼子なのに誰も疑いの目を向けないのは不自然過ぎない?とか。そういうベタ設定を、江神が論理的に結び付けて宝の隠し場所もトリックも犯人も導き出す。私には、ちょうどいいわかりやすさだった。その分、先を読みたい気持ちが膨らんだように思う。
 でもって前作でも思ったけど、アリスって冴えないけどいい奴って感じ。今後ますます面白くなっていくのかな。期待したい。
 
 今回も表紙画像がなかったから、文庫版のデータを張り付けた。
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別窓 | [あ行の作家]有栖川 有栖 | コメント:0 | トラックバック:0 |
「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズ  三上 延
2016-04-16 Sat 12:15
『ビブリア古書堂の事件手帖5-栞子さんと繋がりの時』
『ビブリア古書堂の事件手帖4-栞子さんと二つの顔』
『ビブリア古書堂の事件手帖3―栞子さんと消えない絆―』
『ビブリア古書堂の事件手帖2 栞子さんと謎めく日常』
『ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち』 
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『ビブリア古書堂の事件手帖2 栞子さんと謎めく日常』  三上 延
2016-04-16 Sat 12:11
ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)
三上 延
アスキー・メディアワークス (2011-10-25)
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 1巻でビブリア古書堂を辞めた主人公「俺」こと五浦大輔が、再びビブリア古書堂で働き始めているところからプロローグが始まる。
 
「プロローグ 坂口三千代『クラクラ日記』(文藝春秋)」
 篠川さんの自宅部分からお店に運ぶよう頼まれた本の中に、『クラクラ日記』が5冊あった。篠川さんは珍しく、この本を「好きになれない」と言う。そのわりに5冊も自宅に持っていた事をちょっと疑問に思いつつ、「俺」はすぐにその疑問を忘れた。

「第一話 アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』(ハヤカワ文庫NV)」
 1巻最終話でビブリア古書堂の店長・篠川栞子の本への執着に疑問を抱いて半ば衝動的にビブリア古書堂を辞めた「俺」だったが、店長・篠川栞子の謝罪の気持ちを受け取って和解した。就職活動に失敗した事もあり、篠川さんらしい奥手な依頼で再びビブリア古書堂の従業員に戻る。
 篠川さんと「俺」がいるビブリア古書堂が通常営業になりつつある折、2巻の「小山清『落穂拾ひ・聖アンデルセン』(新潮文庫)」で関わった小菅奈緒が訪ねてきた。優秀で自慢の妹・結衣が書いた読書感想文が問題になっており、両親が妹の事を束縛するようになった事を相談したいと言う。

 前回はゆったりした流れの中に篠川さんの精鋭な推理が面白かったけど、今回の1話目は微妙だったかな。結衣ちゃんの感想文が盗作で、実は過去に篠川さんが書いた物だったって読者でも気付いちゃうよ。流れ的にね。そこはまあ物語なんだから野暮言いっこなしって事にしても、ロジックとしてどうなのかと。結衣ちゃんの嘘を追い込むのに、スリップが売られてる時の状態のまま数ページに渡って挟んであるからって言うのが若干の取って付けた感を醸し出してる気がしてならない。次に何かもっと大きな証拠を出すと思いきや、結衣ちゃん参りました状態になるし。
 そりゃ動かぬ証拠かもしれないけど、結衣ちゃんが私みたいに読み始める前にスリップを抜いて捨てちゃうタイプだったら?こういう「たまたま」はちょっと興ざめ。それより、動かぬ証拠として篠川さんの名前入りの感想文を最初からバーンと出しちゃった方がすっきりするな。篠川さんの優しさプライスレスみたいな演出が、説得力の点から見たらマイナスポイント。
 そして『時計じかけのオレンジ』は、たぶん私も読めないと思う・・・。さすがにタイトルくらいは知ってるけど、旧版と新版の違いすら知らなかったくらい無知です、はい。


「第二話 福田定一『名言随筆 サラリーマン』(六月社)」
 友人を通して、高校時代に付き合っていた高坂晶穂と再会した「俺」。彼女から古本の買取を依頼され、篠川さんと晶穂の家を訪れた。
 晶穂の腹違いの姉から、高価な本があるらしいと言われたものの、そのような本は見当たらなかった。

 一話目で国枝史郎『完本蔦葛木曽棧』の在庫問い合わせの電話があったもの「俺」が上手く対応できず電話が切られたシーンがあったけど、ここに繋がるとは。短編でこういうのがあると、流れが感じられて好き。
 謎の方は篠川さんが体調不良で解くのに時間が掛かりましたという事態でなんだそりゃ状態だけど、これは「ビブリア古書堂シリーズあるある」で、メインはそこじゃないはず。篠川さんが体調不良かつ晶穂に影響される形で、うっかり「俺」のことを「大輔さん」と名前呼びしちゃって、「俺」もどさくさに紛れて「栞子さん」と呼び始めた事がメインなんだろう。元カノと現在気になる相手との間で甘酸っぱい気まずさを抱える「俺」も、わざとらしくなくいい感じ。
 それからこの作者が上手いのは、次の話への流れが凄く自然に絡んでくるところだと思う。「俺」が発熱した栞子さんを自宅へ運んだ際、栞子さんそっくりな古い肖像画を発見したところで終了。ベタに肉親なんだけど、次の話へのきっかけになってて、いい流れに感じる。


「第三話 足塚不二雄『UTOPIA 最後の世界大戦』(鶴書房)」
  ビブリア古書堂に本を売りに来た男性は栞子さんに『UTOPIA 最後の世界大戦』の売値を聞いた直後、車の移動に行ったきり戻って来なくなった。残された本達と途中まで書かれた買い取り票の住所から男の居住を推理した栞子さんは、訪ねたアパートで30年前に栞子さんの母親が同じ状況でその家にたどり着いた事を聞かされる。
 マンガ本コレクターだった須崎の父はビブリア古書堂にコレクションの一部を売りに行ったが、そこでずっと欲しかった藤子不二雄の最初の単行本『UTOPIA 最後の世界大戦』の初版が安く売られているのをを見付けて慌てて買って帰った。売りに行った本は店に忘れて帰ったが、店にいた女性はなぜか須崎達のアパートを見付け出して訪ねて来た。藤子不二雄マンガコレクターだった須崎の父に、栞子さんの母親は教えて欲しい事があると頭を下げたと言う。
 須崎宅からの帰りに話してもらった栞子さんの推理は、『UTOPIA 最後の世界大戦』はビブリア古書堂で安く売られていた物ではなく須崎の父が万引きした物である事。間違えてビブリア古書堂に売る本の中に紛れ込ませてしまったために栞子さんの母親が気付いたが、万引きが発覚しないようビブリア古書堂で売っていた事にして須崎の父や自分を「善意の第三者」にする代わりに、須崎の父のコレクションの中からめぼしい物をを持ち帰ったという物だった。
 その母は、10年前栞子さんに『クラクラ日記』を残して失踪していた。

 洞察力は母親似ながら性格は違う・・・ような瓜二つなような。栞子さんは家族を捨てた母親を憎んでいるけど、栞子さんが1巻で太宰治のサイン入り『晩年』初版本への執着は決して母の事ばかりを咎められない行動であり、栞子さんも自分の性分を理解して苦々しく思っているみたい。現に、藤子不二雄コレクションを譲ってもらえなくなる事を懸念して、自分の推理を須崎に話さなかった。
 ドラマでは安田成美が母親役をやってて、演技力でも美貌でも剛力彩芽を飲み込んでて失笑した。原作では、母親はどう描かれてるのか楽しみ。この人の描くヒューマニズムは穏やかで好きだし、1巻最終話の田中敏雄のように急に悪人が出てきてピリッとするのも面白かった。
 

「エピローグ 坂口三千代『クラクラ日記』(文藝春秋)」
 栞子さんがまた『クラクラ日記』を3冊売ろうとしているのに気付いた「俺」は、その理由を尋ねる。秘密だと言う栞子さんに対して、当てに掛かる「俺」。
 失踪した母親が残した『クラクラ日記』は処分したと言うが、もしかして書き置き等があったのではと思い直して『クラクラ日記』を片っ端から確認しているのではないかという推理に対して、栞子さんは当たり外れの条件だった古書店行きを頼んだ。

 「どこでも栞子さんの好きな所に連れて行く」「じゃあ古書店へ」っていう条件、当たった時なのか外れた時なのかイマイチわからん。普通は回答者が外したら条件を飲むんだから、外れたら古書店行きだと思う。休日に横浜への古書店行きを頼まれたという事は、「俺」は外れ?でも会話の雰囲気的には当りっぽいから、ちょっと混乱して何度か読み返した。うーん、やっぱりイマイチわからん。
 

 今回も、古書の造詣と主人公らの青春が楽しい。まあ、大輔がいい歳こいてドギマギし過ぎなのは相変わらず疑問だけど。栞子さんの巨乳と無防備さへの記述が多過ぎると感じるのは、私の嫉妬でしょうか・・・。美人で細身なのに巨乳で世間知らずの天然ちゃんとか、何その男の理想の女性像。
 『時計じかけのオレンジ』の感想文に対する大輔の反応を気にしたりとか、大輔との出張買取を楽しみにしてるとか、名前呼びとか、コーヒー回し飲みとか、もうどう見てもカップルじゃないか。高校生ならともかく、20代の大人がコレで何も起こらないとかおかしいでしょ。こんなのせいぜい、大学生まででしょ。栞子さんが奥手でも、大輔は高校も共立なんだし大学にも行ってたんだし。まあ、栞子さんが奥手で世間知らずだから、押しすぎると関係が崩れる懸念?いや、いい感じの甘酸っぱい関係で、読んでてスピードワゴン並みの「あまーーーーい!!!」を叫びたくなるんだけど、まさに今が旬な年齢の男女がやってると思うとちょっとね・・・。
 今回初めて母親の存在と、栞子さんが自分の中の母親に似ている部分に恐れみたいな感情を抱いてると書いてあった。これでようやく大輔が栞子さんにアタックしづらい状況に言い訳が立ったけど、その設定もうちょっと早く出した方が良かったんでない?
 でも、大輔って優しいと思う。最初、作者は女性なんじゃないかと思ったくらい優しく見守って、栞子さんを大切にしている。そんな大輔、私も好きだ。はよくっついて夫婦になっちまいなって、ここにいる野次馬は思ってる。
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『月光ゲーム―Yの悲劇’88』  有栖川 有栖
2016-04-07 Thu 12:25
月光ゲーム―Yの悲劇’88 (鮎川哲也と十三の謎)
有栖川 有栖
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 有栖川有栖のデビュー作かつ、学生アリスシリーズの第一巻。主人公の有栖川有栖は英都大学法学部に入学して推理小説研究会に入り、夏休みに会員4人で山登り合宿を行うことになった。
 偶然同じ場所でキャンプを予定していた他大学の学生達と、共に行動することにしたアリス達を含む14人。最初の2日は探検したりゲームをしたりキャンプファイヤーをしたりして楽しくキャンプをしていたが、3日目の明け方に突然サリーこと山崎小百合ことサリーが「下山します」という旨の書き置きと共に突然姿を消した。
 直後に山が噴火し、下山路が土砂に埋もれて遭難する13人。自分達の身もさることながらサリーの安否が心配な中、弁護士こと戸田文雄の刺殺死体が発見される。彼は「Y」という文字のダイイングメッセージを残していた。
 閉ざされた大地で起こるミステリー「クローズドサークル」状態で容疑者14人でお互いが疑心暗鬼に陥りつつ夜を迎え深夜、第二の噴火が起こった直後に一色尚三が行方不明になった。さらに次の日の夜に、ベンこと北野勉の刺殺死体が発見される。彼の傍らには、スケッチブックに「y」の筆記体が書かれたダイイングメッセージがあった。
 お互いを疑わざるを得ない状況で救出も来ず食料も尽きそうになり限界を迎えそうになるメンバーだったが、微震を繰り返すうちに下山路を塞いでいた土砂の形が変わり下山の希望が見えてきた。危険な道ではあるけど、12人は下山の決意をする。遺体は残して行かざるを得ないからせめて、と遺品を持って行こうとした彼らは、北野のポケットから行方不明の一式尚三のものと思われる指を発見した。


 これ、前半のキャッキャウフフ状態が長すぎませんか・・・。しかも14人の大所帯で個性も少なく、誰が誰だか。主人公と江神さんと理代とルナ以外はあんまりわからないままだった。あだ名で呼ばれると、もうお手上げ。ピースて誰だよ弁護士って誰だよ博士って誰だよ。巻頭に人物紹介があったけど、大学と学科と学年だけというザックリしたもの。謎が込み入ってるミステリー小説は、ダメ読者の私には厳しい。あと、ルナの月に惑わされてる設定が深すぎて、意味あるのかと思って理解できるまっでじっくり読んだ私の時間返して。
 ドラマで窪田正孝が演じてて、少なくともアリスのシーンは彼の姿と声で脳内映像が固定されてしまった。それが逆に良かったんだと思う。でなきゃあんな、ダラダラ続くリア充乙みたいな状態は読めたもんじゃない。マーダー・ゲームのとこはちょっと面白いと思いきや、途中から流して描かれてる感じ。
 それでも、殺人が起こってからの正統派クローズドサークルな状況はわくわくした。色んな人が語る穴だらけの推理合戦も面白い。けど、最終的に推理小説研究会部長の江神が探り当てた犯人の動機がひどく軽かった。むしろ、それまでの流れであまり存在感なかった人が犯人だったから、「とりあえずこれ誰だっけ?」となってしまった。
 一連の事件の発端となったサリーの下山理由さえ、「え?そんなもの?」と思う程度の物。いや、その後の事件が大き過ぎただけで、そもそも山自体はハイキング程度の物だったからいいのか?ルナちゃんが月に魅了されてる設定、そんなに長々引っ張るほど必要だった?ダイイングメッセージの謎も、途中で力尽きたって児童小説かってレベル。
 そしてさらに、エピローグ的なラストでさらに軽い衝撃が。若干存在感薄いながらも語り部だったアリスは、理代に一目惚れしていた。理代もアリスを悪からず思ってる感じだった。噴火の際に林に避難した時は抱きしめるアリスに、理代も吊り橋効果?って感じのいい具合。だけど無事救出されて京都に帰る際に告白したアリスへ、彼氏がいる的発言。この尻軽女がーっ!て思ってしまったんだけど、あの雰囲気は非常事態だから仕方ないの?
 これを今更感溢れる感じで読んだ私はシリーズで続いていくって知ってるから、今後に期待したいって思える。でもこれを当時読んだ読書家の方は、なにこれって思った人も多いと思う。ミステリー部分は面白かったけど、背景と人物のわかりづらさが大きすぎる。マンガである金田一少年レベルでも混乱するオツム弱めの私には、ちょっと難しかったかな。人名と人間関係を良く理解し、犯人を知りつつもう一度読んだら、初回よりは楽しめた。でも、江戸川乱歩賞を落としたのは納得かな。
 タイトルに「Yの悲劇」とあるけど、終始エラリー・クイーンの名前が出てきた。残念ながらダメ司書だった私はエラリー・クイーンを読んだことがないんだけど、読んでたら展開とかもっと楽しめたのかな?いや、この内容なら読んでても大差なかったかもなぁ。
 どっかで見たことあるって状況がいっぱい出てきたけど、これは昔からのお約束なのか、15年くらい前のミステリーブームに影響を与える側だったのかな?私はミステリーは好きだけどファンではないってレベルだから、不明。

↓読んだ本の表紙画像がなくて寂しかったから、文庫版のリンクも貼ってみた。
月光ゲーム―Yの悲劇’88 (創元推理文庫)
有栖川 有栖
東京創元社
売り上げランキング: 16,587


 単行本の、昭和然とした表紙絵柄はちょっとノスタルジーを感じていい感じだったんだけど、amazonに画像がなかったのが残念。
別窓 | [あ行の作家]有栖川 有栖 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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