元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『顔のない十字架』  赤川 次郎
2009-12-21 Mon 17:01
顔のない十字架 (光文社文庫)顔のない十字架 (光文社文庫)

光文社 2009-04-09
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 25歳のOL・宮川佐知子は、だらしのない弟・秀一から夜中の山中で人をはねて殺してしまったという連絡を受けた。現場に駆け付けた佐知子は秀一から、死体のポケットに入っていたという身代金要求の脅迫状を見せられる。
 弟が起こした事故を隠蔽したいが誘拐を放ってはおけないと思った佐知子は、この件を1人で調べていくうちに辰巳と名乗る殺し屋と手を組むことになった。



「そういえば昔の赤川次郎は面白かったよな~。久々に読んでみようかな。そういえば『顔のない十字架』、ドキドキしてハラハラして、最後は切なかったよな」

 そう思って20年ぶりくらいに読んだけど、やっぱり今読んでも面白かった。小物なんかは古臭いけど、話自体は全然古臭くないし、色褪せてない。ミステリーの部分は軽くないけど重すぎず、解決した時のスッキリ感もいい。最近の赤川次郎作品ってあんまり好きじゃないんだけど、やっぱ昔のは凄い。今のポジションに、なるべくしてなったっていうのを改めて納得させられた。
 いつも毅然としている佐知子がどんどん危険な方向へ足を踏み入れざるを得なくなっていき、同時にどんどん辰巳に惹かれていく。本当に辰巳を愛したのか、ストックホルム症候群みたいな感じなのか。相乗効果だったのかな。否応なく引き込まれ、最後にはどうにも逃げられない所まで追い詰められていう様子には、結末を知っていていもドキドキしてしまう。
 読んだのが20年近く前ということは、今や薹が立ってる私も小娘だった頃。かつては細かい設定はわかってなかったことにも気付かされる。前田や辰巳、森田なんかはヤクザ者だとか。秀一のダメっぷりも、あんまり理解できてなかったのかもしれない。逃亡生活を強いられた佐知子の気持ちも、最後に「待つ」と言ってくれた坂本さんの優しさも、あの頃はそういうもんとしか思ってなかった気がする。もう一回読んで、しっかり理解できて良かった。 
 かつての私は危険な香りぷんぷんの辰巳を「ステキ・・・」とか思ってたけど、20年も経つとそこんとこは冷めてた。こんな男は絶対嫌!安全な男がいいわ~。
 余談だけど、美人だけど勝気な性格が顔に出ているという佐知子は、私の脳内で柴咲コウに設定されてしまった。そのまま柴咲コウで読み進めて、彼女のことが結構好きな私は「辰巳許せん!」とか思ってた。

 1982年刊。アマゾンの画像は新装版。
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別窓 | [あ行の作家]赤川 次郎 | コメント:2 | トラックバック:0 |
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