元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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2008年9月に読んだ本
2008-09-30 Tue 11:02
『闇の守り人』  上橋 菜穂子 (9/22)
『別冊図書館戦争1』  有川 浩 (9/13)
『心霊探偵八雲5 つながる想い』  神永 学 (9/8)
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『闇の守り人』  上橋 菜穂子
2008-09-22 Mon 11:51
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上橋 菜穂子

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 6歳の時に父が王位継承の陰謀に巻き込まれ、父の親友・ジグロに連れられて国外に逃げ出したバルザ。兄王を殺して王位についたログサムは国に残った父を殺し、逃亡したジグロとバルザにも追手を向けた。今はログサムも死に、ジグロも病気で死んでしまったために、陰謀を知っているのはバルザしかいない。
 今回バルザは心の傷と向かい合うために生れ故郷のカンバル王国に戻ることにした。国境の門からではなく25年前に逃亡した洞窟から国へ入ろうとしたバルザは、白磨石を取りに来ていた兄妹がヒョウル<闇の守り人>に襲われているところを助ける。実はバルザの甥と姪であった2人には自分に助けられたことは秘密にしておくようにと言っておいたが、兄妹はヒョウル<闇の守り人>から落ちたルイシャ<青光石>という稀少で高価な宝石を手に入れてしまったために父親に本当のことを話さざるを得なくなってしまう。
 一方叔母を訪ねたバルザは、ジグロが犯罪者として伝えられていることを知る。ログサムが王位を継承することを嫌って王位継承儀式に必要な金輪を盗んで逃亡し、追ってきたカンバル王国の武人達を次々に殺していったということになっていた。
 洞窟で助けた兄妹からバルザの話は父へ、士族長へと伝えられ、バルザはまた命を狙われることになる。ちょうどその時、<山の王>からカンバル王へ<ルイシャ贈りの儀式>が行われる合図が送られる。バルザは自分自身のため、ジグロのため、カッサのため、カンバル王国のために戦う。

 うおおおおお!深い!重い!でも面白い!すごい!ずっと気になってたシリーズだけど、1作目を超える面白さのこの2作目。何でもっと早く読まなかったんだろうか。
 読んでるだけのはずなのに、序盤で幼い頃にバルザが巻き込まれた陰謀に悔しくなり、中盤では再び動き始めたユグロによる陰謀に歯がゆくなり、終盤で<ルイシャ贈りの儀式>でのバルザやカッサの立ち振る舞いを手に汗握って応援してしまった。バルザと歳は変わらない、いい大人の私がこの始末。あ、今回のバルザより1歳年下だけどね。と、1歳差にこだわるのはおばさんの証拠だろうな。
 閑話休題。やっぱり上橋さんの作品はすごい。多少厚みがあるとはいえ、文字が大きくて余白の多い児童文学でこの内容の濃さ。これだけのことを表現し切っているなんて。バルザやジグロの人生、カンバル王国の風土や風俗、過去の陰謀と現代の陰謀など、どれも手を抜いてない。人間以外の種族の習俗や現世以外の世界が出てくるけど、それぞれが自分の役割を担って共存している様子も見事。物語に没頭し過ぎてバルザが危ない!と本気で思いこんでた時に我に返り、児童文学の主人公なんだからきっとどうにかなるはず!と汚れた大人的考えで自分を落ち着けたもんだ。
 子供騙し的なところは全くなくて、ユグロの善人ぶった悪人っぷりも見事。頭がいいし人望もあってバルザを簡単に窮地に追いやる。でも古くから受け継いできた儀式はそんなユグロの存在なんか遥かに凌駕する神秘の物で、平易な表現の活字だけでこんな神秘的な儀式を描いてあること自体が凄い。 
 特に印象的なのは<ルイシャ贈りの儀式>。ヒョウルになったジグロと<槍舞い>を舞うバルザに流れてくるジグロの感情が読んでて痛い。誰だったか忘れたけど、児童文学評論家かなにかの人が「本物は痛い」と書いていたのを読んだことがある。この『闇の守り人』はずっとちくちく痛かったけど、このシーンは痛くて痛くて息苦しい。本当に児童文学なのかと思うほどのストレートな憎しみが描かれていた。バルザがジグロやその他にも陰謀によって非業の死をとげた人達を弔えて良かった。
 最後のクールダウンがどこか寂しげだけど、タンダの所に帰るんだと思うとほっとする。上橋さんは多くの事は語らず、えらく多くの事を感じさせてくれる人だ。くどくど表現せず、数行で心に響いてい来る。次を読むのが楽しみだ。
別窓 | [あ行の作家]あ行その他の作家 | コメント:0 | トラックバック:1 |
『別冊図書館戦争1』  有川 浩
2008-09-13 Sat 23:18
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有川 浩

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 『図書館危機』では当麻(だったっけ?)の件でやっと想いを伝えた郁と堂上。エピローグで結婚生活を描いて終わっていた。この「別冊」はその間の話を埋めるために作られたもの。この作家の「説明し過ぎ」感は最終話を終えてもなお続くのか~、さすがラノベの人。

「明日はときどき血の雨が降るでしょう」
 交際が始まった途端ラブラブ全開の主人公2人。むしろ堂上。その堂上が退院して間もない頃、毬江が図書館のゴミ箱から本に付いてるはずのバーコードシールを拾って持ってきた。調べてみると高価な本が何点か消えている。そこで堂上班が張り込むことになった。
 これまで図書館の仕組みを上手く説明してきた作者だけど、ここにきてなぜレファレンスの説明があんなに不自然だったのかが謎すぎる。説明的会話文で読者に解説するって、昔のマンガにはよくあったよな~と懐かしくなった。これまでシリーズ読んできて、柴崎と小牧の司書レベルであんな会話するか?私の尊敬する司書Mさんと、なぜ公務員なんかに・・・と思うほどバリバリ仕事をこなせる司書Kさんがレファについてこんな会話をしてるところを想像してみて、なんだか笑えてきた。言ってることは図書館の抱える問題の核心を突いてるんだけどね。ぷくく・・・。
 しかし最後のシーンは爽快に笑えた。抵抗する犯人を拘束するために何度か殴って返り血を浴び、そのままものすっごい笑顔を見せる郁。その笑顔を見てドン引きする堂上、小牧、手塚。殴ってる間に返り血浴びたことに気付かないってアドレナリン出過ぎなんだけど、その一生懸命さが郁らしいといえば郁らしい。
 何にせよ身体能力が高いというのは羨ましい話だ。

「一番欲しいものは何ですか?」
 実家に帰りづらくて正月を寮で過ごした郁に、堂上の妹から電話があった。それをきっかけに堂上家にお邪魔した郁。確実に距離を縮めつつある。
 正月休館明け、スーツ姿の中年男性がアルコール臭を漂わせて図書館のあちこちで寝入っているという騒動があった。注意した際に暴れても困ると言う理由で防衛部がそれとなく見張ることになる。その男が子供向けのお話し会の会場に乱入して寝入ってしまったために、思わず強めに注意した手塚。しかし酔っ払いは逆ギレして土下座を要請した。その姿を哀れに思って優しい言葉を掛けた郁だったが、後日「俺の気持ちをわかってくれるのはあんただけだ」と抱きつかれてしまう。
 図書館をこういう「無料暇つぶし場所」と思ってる人は確かにいる。実際に浮浪者は恐ろしく多い。まあそう思って頂いて結構だけど、そうとしか思ってない人ってムカつくよなぁ。しかも「自分は納税者だ!」とか言い出す奴とか相当ムカつく。「支払税金少ないクソが何言ってんだよ」とか言い返したかったんだけど、そんな大問題に発展しそうなことを言えるはずもなく。
 ところで業務部の司書は怯えて酔っ払いに注意が疎かっぽい表現はやっぱ気になるな。タチ悪そうな人に注意しに行く前に上司とに「もし逆ギレされて私が刺されたら、きちんと訴えて買ってくださいね。生きてたら自分でしますけど」とか言っていた私はおかしいのか?それともこの本の中の図書館の司書が、図書館を守るという気概が足りないのか?防衛部というのがあるがためについ頼ってしまうのか?
 ちなみにタイトルは堂上の実家で酔いつぶれた郁が、堂上からお詫びの品を聞かれて考えてたことがただ漏れだったという話。ラブラブい。

「触りたい・触られたい二月」
 堂上の実家で両親が留守にしていた時、突然押し倒された郁。それ以来ぎくしゃくしてしまったうえ、慰めた手塚の胸で泣いているところを堂上に見られて余計きまずい思いをしてしまう。その気まずさの中、図書館内に催涙弾が投げ込まれた。
 外に避難したところ、社会科見学で来ていた小学生が一人足りないという報告を受ける。どうやら聴覚障害児で、避難放送が聞こえてないらしい。防護服が届く時間を惜しんで館内に飛び込んだ郁は追いかけて来た堂上と共に、逃げ遅れた小学生を無事避難させることができた。

「こらえる声」
 武蔵野第二図書館で麻薬中毒者が人質を取って立て篭もる事件が起こった。以前、痴漢を撃退した時の服装で犯人を釣ることに成功した郁は、一気に攻めてこの件を解決させる。
 その数日後、郁達が務める図書館で雄大という4歳の男の子が行方不明になる。幸い小牧と手塚がすぐに見付けたが、その後度々、雄大は館内で姿をくらませた。さらにお菓子をあちこちに隠すようにもなってきた。
 ある日また行方不明になった雄大を、郁と堂上が見付けた。逃げ出した雄大に追い付いた郁だったが、過剰な反応から雄大が母親から虐待を受けていたことを知る。
 この話では冒頭で、初めてのお泊りにスポーツブラで行ってしまうという失態を乗り越えて初体験を終えた郁の話が書かれている。タイトルはその時の事かと思わせといて、実は雄大のことだったんだなぁ。
 麻薬中毒者の事件が解決した時に図書館安全神話書かれてたけど、何でみんな図書館を安全だって思うんだろうな。不審者を入らせないようにする体制は全くできてなくってほとんどザルだって、見てわかるだろうに。

「シアワセになりましょう」
 郁は堂上、小牧、手塚、柴崎の協力で昇任試験に無事受かり、士長から三正になることができた。堂上から昇任祝いに欲しい物を聞かれて、2人きりの時間を増やすために部屋を借りたいと提案してみた。しかしあっさりと却下されたことで腹を立ててしまう。
 周囲に心配されつつもなかなか許せないでいた郁は、館内で遊んでいた中学生を注意したところ「うるせえ公僕」と反抗される。その言葉づかいは、最近若い人に人気の木島ジンという作家の影響だった。木島ジンはメディア良化委員会が違反語に指定している言葉を一切使わずに、人を不愉快にさせる表現を使った作品を作る作家らしい。
 その木島ジンが、教育委員会とPTA団体からの依頼でメディア良化委員会の検閲の対象とされることになった。4回の検閲抗争から図書館を守った後、郁は堂上をデートに誘う。その席で堂上は部屋を借りるより婚約指輪を買いたいと言った。

 
 私の計算によると・・・ってほど大したもんじゃないけど・・・『図書館革命』はこの本の2年後くらいになるのか。思ったほどラブモードがうざくなかったと思う。普通にいい感じの付き合い始めって感じ。喧嘩後の仲直りが毎回同じパターンではあるけどね。
 しっかし主要キャラ全員が美形ってもう勘弁してほしい。これまでは郁はただの元気印娘って扱いだったのに、堂上と付き合いだして可愛くなって悔しい思いをしている男性職員も多いとか、もうちゃぶ台ひっくり返しちゃうよ。美形キャラって1作品男女1人までだというのが持論だ。ちなみに肉親はOKね。それ以上出ると不自然だと思う。
 さてこのシリーズ読んでると、どうにも司書時代を思い出す。今も司書だけどちょっと特殊系なんで、ごくごく普通の司書時代は懐かしい。だもんで思い出話を思い出すままに書いちゃった。あーあ、あの頃が永遠に続いたら楽しいのになぁ。とはいえ以前私が勤めていた図書館は現代の荒波に揉まれてアップアップでもあるんだけど。
 現代図書館が抱える問題がいい感じで取り込まれてる。一部時代遅れやら矛盾やらを感じる部分があるのも相変わらずだけど、現状の問題を取り入れてあるのは司書としては「そーそー、そこんとこ利用者に知ってて欲しかったりとかするけど難しいんだよね~」と思う所もある。図書館神話説とか、殊更に思った。
 図書館を安全と思ってる人は本当に多くて、小さい子供を児童コーナーに置いて自分は出掛けたりというのはよく聞く。私が以前勤めてた図書館は規模が大きい方で利用者も雑多だから、小さすぎる子を置いて行くような人はいなかった・・・と思う。でも規模が小さくて利用者も比較的少ない図書館だと、わりと多いようだ。図書館に来る人は良識ある人ばっかりとか、根拠なく思ってたりするのかなぁ。浮浪者が変態だったらどうすんのかなぁ。疑問すぎ。他にも、置き引き、のぞき、盗撮、露出なんかは、私達が把握してる以上にあったことだろう。
 図書の切り取り、持ち出しも本当に多い。ひどいのはティーンズ雑誌で、書架に出してるとあっという間にほっそりとなって発見されたりとかする。一部の図書館では荷物の持ち込み禁止とかしてるけど、あれってもっと強化してくれないかなぁと思う。この「図書館」シリーズの世界をリアルに考えてみると、検閲によって手に入らなくなる本当に貴重な書籍も現実世界とは比較にならないほど多いはず。そんな時代に手荷物持ち込み禁止に踏み込んでないのは、図書館側の怠慢だと思うけどな。こういう点が矛盾を感じたりするんだが。
 それから有川さんは、どうにもこうにも「差別用語」に対してかなりご不満をお持ちみたい。絶対この手の話は来るよなぁ。しかも薄っぺらく。いやもうこの作家さん何冊か読んでるから、厚みとか期待してないけど。薄っぺらいエンタメも嫌いじゃないんだけど、自分の専門分野にもろ被りなもんだから、どうしてもこの上から目線発言が気になってしまう。
 例えて言えばアメリカ人が日系移民を「Jap」って呼んだのが語源だから、日本人を「Jap」って言っていいじゃんみたいな?アメリカ人作家が20世紀初期の日系移民の小説を書いて「Jap」って使ってても、私はわりと不愉快だけどなぁ。不愉快に思われようと言葉としてあるんだからしょうがないじゃんだって?そりゃしょうがないっちゃしょうがないけどさ、やっぱアメリカ人が有色人種をどっか侮蔑してるという思想が限り「Jap」と言われると、何だとこのホワイトピッグめが!とか思っちゃうもんじゃないだろうか。それが例え、最初に時代的考察によったとしても、私はめっちゃ不快。
 気の遠くなるような年月をかけて人種差別が根本から無くなる世界が来て、ようやく気兼ねなく使えるようになる言葉だと思う。同じように、障害者を嫌な目で見ているような健常者が多い現状で「時代考察による言葉なんだから」と言われてもさー。言葉という表面的な物しか見てない発言であって、背景にある歴史や文化や思想を無視して語れることじゃないっつーの。
 って感じでこの作者に手紙送っていい?それとももう来てる?歴史や文化や思想まで掘り下げた上でこの「違反語」やら「自主規制」を扱う小説ならいいと思う。でもこのテーマはこの作家には荷が重すぎるだろうな。
 さて、この『別冊~』は既に2が出てる。1が恋愛モード全開だと聞いて躊躇してたんで図書館に予約するのが遅れて、当分回ってこない。このシリーズはどういうふうに本当の終わりを迎えるんだろうか。
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『心霊探偵八雲5 つながる想い』  神永 学
2008-09-08 Mon 19:43
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 現場から外されているに等しい後藤・石井の刑事コンビは、不審者情報が寄せられた廃ビルに向かわされた。そこにいたのは15年前に起きた惨殺事件の容疑者・武田俊介がだった。運動不足が祟った後藤は、武田容疑者を逃がしてしまう。
 15年前に一家4人が惨殺されて10歳の孫娘が誘拐されるという事件。容疑者の武田俊介は全国指名手配されるも捕まらず、時効まであと1週間という時に起こった容疑者の取り逃がし。緊急で捜査網を敷かれたが、後藤達は担当から外されてしまった。
 その事件の現場となった七瀬家を雑誌の取材で訪れた土方真琴は、その不気味な家の中で倒れていた女性リポーター・由紀を発見した。ロケで使用していたハンディカメラには、血まみれの女性の顔が映し出されていた。真琴は後藤達に協力を依頼することにする。しかし映像を見た八雲は、黙って消息を絶った。自分達だけで現場検証をしていた後藤も失踪する。

 今回は一気に八雲の過去が暴露された感じがするなぁ。あとがきによると周囲の反対があったらしいけど、このシリーズを成長物語にしたいからいつまでも八雲の過去を闇のままにしときたくなかったそうだ。ネタが全てどっかで見たような展開だし、視点がコロコロ変わるわりには書き分けが下手だったりするけど、ラノベと違う点はそこだと私は思ってる。だから、今後ともその姿勢を貫いてもらえると嬉しいな。だからこそ、外伝を入れて8巻まで出てるんだし。私はあと3冊読んでようやく追いつけるのか。
 15年前の事件と八雲・後藤の失踪だけど、斉藤一心によってハンディカメラに写っていた幽霊は八雲の母親・斉藤梓だとわかった。これは八雲が失踪した時点で予想できたけど、そこから次々に衝撃な事実が明かされていく。斉藤梓は何者かに拉致監禁され、逃げ出して長野県の戸隠の林道を彷徨っている所を保護される。なんと、梓を発見したのは晴香ちゃんの母親だった。これが、書くのが上手い人だったら“八雲と春香ちゃんは会うべくして会ったのね”(なぜか八雲だけ呼び捨て)と思う所だけど、どうにも筆が稚拙なんで“オイオイ、偶然にも程があるじゃないか”となっちゃったんだが。まあ今後につなげてくれることに期待する。
 そして七瀬家一家殺害事件の容疑者・武田俊介は、梓の婚約者だった。幸せになろうとしていた矢先に八雲の父親によって七瀬家の事件が誘導されたといういつものパターンが発動し、その後梓は八雲を殺そうとしたようだ。八雲が梓から殺されそうになったシーンが後藤が何度も回想してたけど、実際にはちゃんと梓から愛されて育っていたこともわかった。これは何か嬉しい。思い返してみたら、ある程度の年齢まできちんと育てられてるんだったよね。八雲はこの後ちゃんと晴香ちゃんから聞かされたんだろうか。
 で、八雲の父親、どんな人なんだろうなぁ。いつもチラリズムだけど、結構気になってる。八雲は片目が赤いだけだけど、父親は両目が赤いとか。じゃあ八雲より強い力を持ってるとか?秘石眼みたいだな・・・。
 とまあ色々思うことはあるけど、私はこれまでのシリーズの中で一番面白かったと思う。15年前の捜査でおかしな点がいくつも出てきて、また警察の汚職ネタかと思いきや催眠術のトリック。不自然じゃない程度に催眠術を取り込んであったと思う。しかも真犯人が当時10歳の美幸とか。その美雪は武田俊介に誘拐されたと思いきや、八雲の父親によって新しい人生を与えられていたとか。さらに前巻で八雲の姉だと言ってた人だったりとか。実の姉じゃないのはちょっとつまんないな。今後姉弟で、血みどろの決戦が起こるのかと思ってたのに。
 そしてラストの、後藤の警察やめる発言。辞めてどうするのかはまだわからないけど、警察に向いてるようで向いてない人なんで良かったのかもしれない。石井はどうするのかな。宮川さんも心配するだろうな。
 登場人物の名前を調べるのに、うっかりウィキで調べたのは良くなかった。今後、一心さんが死ぬらしい。うわぁ・・・。結構好きなのに・・・。ここは心の準備ができたと、いい方向に考えよう。死んじゃうのかー。寂しいなぁ。
別窓 | [か行の作家]神永 学 | コメント:0 | トラックバック:0 |
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