元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『ダイヤモンド・ガールズ』  ジャクリーン・ウィルソン
2007-02-28 Wed 16:50
ダイヤモンド・ガールズダイヤモンド・ガールズ
Jacqueline Wilson 尾高 薫

理論社 2006-02
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 かなり前に読んだ本だから、微妙に記憶が定かじゃないけど・・・。これを読む少し前に読んだ『シークレッツ』でこの作家さんに軽く興味を持ったから、最新作を読んでみた。これもハイティーン向けの本だ。
 ダイヤモンド家は母親と、父親がすべて違う四姉妹という一家。長女は彼氏に夢中、次女は自分の美貌を鼻にかけたわがまま娘、三女は逞しくて喧嘩っぱやい子。四女ディクシーが主人公なんだけど夢見がち少女。さらに母親が思い込みが激しい女性で、またまた父親が違う子供を身ごもっている。占いで次こそ男の子が生まれると信じて、母親は四姉妹の意見を無視して引越しを決意する。私には全員クレイジーな一家にしか見えないんだけど・・・。何かもう、導入でちょっとげんなり来た。
 四女のディクシーの父親の紹介でブルースという男性に手伝ってもらって引越しをするけど、行ってみるとものすごくひどい荒れ放題の場所。元のアパートにも戻れず、途方に暮れる5人。ブルースはディクシーに泣きつかれて帰るに帰れずせっせと手伝いをする羽目になってしまうけど、その最中にぎっくり腰になって身動きが取れなくなってしまった。
 さらに母親が産気付いて病院に運ばれたけど、産んだ途端さっさと戻ってきてから様子がおかしい。男の子が生まれると信じていたのに、生まれたのは女の子だったことを必死に隠す母親。何か読んでて、この本の中の「常識」にクラクラした私は頭が固いんだろうか。
 そんな中、ディクシーは近所の高級住宅の娘メアリーと仲良くなる。母親から虐待を受けている様子のメアリーを何とか助けようと試みるけどディクシーだけど、裏目裏面に出てしまい・・・。と、こんな感じの事件てんこ盛りな本。
 この本、登場人物が全員個性的すぎる。読んでいて気分悪くなるほどに皆わがままで勝手放題。ディクシーはかわいらしいけど、ちょっと妄想壁すぎるし・・・。
 こんな風にドタバタと色んなことが絡みながら進んでいくけど、ラストはやっぱり家族だなって思わせてくれる終わり方だった。最後まで読んで良かったって思えた。読後感がいい本っていいよね。
 前に読んだ『シークレッツ』もそうだったけど、これも母親がものすごくダメなシングルマザーだ。確かイギリスの作家だったと思うんだけど、こういう人がいかにもいそうな社会なのかな。恋愛に対して自由すぎるし、子供を振り回しすぎるし、非現実的な考えすぎる。そりゃ日本にもそういう女性はいるだろうけど、中高生向けの本に「母親役」として出てくるかなぁ。そりゃ日本は、ハイティーン向けの文学が遅れてるみたいだけどさ。
 でも、これだけの事件を1冊にまとめて子供目線で描き、なおかつ暗くはない。読み始めは好きになれなかったけど、読み終わると面白かったと思えた。
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『赤い指』  東野 圭吾
2007-02-14 Wed 01:50
赤い指赤い指
東野 圭吾

講談社 2006-07-25
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 東野圭吾の最新作。作品を出すと必ず上位にランクインする作家だ。しかし私にとって、この人の作品は読む前に構えずにはいられない。油断すると登場人物の不幸さにガツンとやられる。でもやっぱり、筆力は圧倒的だ。面白い面白くないの問題じゃなくて、読み進まずにはいられない。今回の作品も、重いこと重いこと。でもどんどん読んでしまう。
 この作品は二つの視点から書かれている。一人目の主人公は、息子が幼女を家に連れ込んだ末に殺してしまったことを隠そうとする中年の男。もう一人は、従兄弟と組まされることになった警視庁刑事の松宮。
 中年男の家族には終始イライラさせられる。姑いじめをし、息子に執着するエゴイスティックな妻。いじめられた経験からか荒んだ息子。妻に逆らえず威厳のない中年男。特に妻には、相当腹が立った。東野圭吾は、人の不幸を描くのが上手いよね。まだ何作かしか読んだことないけど、不幸で人格が歪んだ登場人物とか、醜さに気持ちが悪くなるくらいだ。
 松宮刑事の方は、捜査一課でも有名な敏腕刑事であり、松宮にとっては従兄弟でもある加賀とコンビを組まされる。伯父を慕い尊敬している松宮は、病床に伏した父親を見舞おうとしない従兄弟をずっと良からず思っていた。でも敏腕の噂は本当で、加賀はどんどん事件の核心に迫る。
 そんな敏腕刑事に追い詰められた中年男は、犯行を痴呆症の母親の仕業に見せかけることにした。その辺のエゴが実にリアルで、恐ろしく醜い。でも親心なんだよなぁ。歪んでるけど。
 行くとこまで行ったけど、最後は辛うじてほっとした。なぜ従兄弟が父親を見舞わなかったのかも判明した。
 東野圭吾だからこそ、最後がどうなるか気になって仕方なかった。エゴの部分が剥き出しのまま終わっても不思議じゃない作家だし。後味悪い事件ながら、きちんと解決して良かった。
 ミステリとしてはいまいちだったけど、それがどうでも良くなるくらい引き込まれた。
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