2006-02-27 Mon 21:46
古い机を買った主人公は、引き出しの中から手紙を見つけた。読んでみると、第一次世界大戦中にイギリスの大佐だった男が妻に「クリスマス休戦」が起こったことを教える手紙だった。 第一次世界大戦の初期、最前線の兵士達が自発的に休戦を決め、互いにクリスマスのお祝いをしたという実話に基づいた絵本。手紙は、ドイツ軍がイギリス軍に白旗を振るところから始まっている。それからお酒を飲み交わしたりケーキを分け合ったり、文学について語り合ったりサッカーをしたりと和やかなシーンが続く。 乾いた心に潤いが欲しく、感動的な話を読もうとこんな絵本を手に取ってみた。ところが、何だかいまいち。もちろん素敵な話なんだけど、あまり感動を呼び起こされない。休戦が行われる前に、お互い戦ってたという部分が全く書かれていないからかな。戦争についてあまり知識がない私にはピンと来なかった。 前日までは激しく殺しあってたとか、その辺のシーンの対比があれば号泣できそうな話だったのにな。私のイメージ力のなさが残念。 |
2006-02-27 Mon 21:17
今年の直木賞受賞作『容疑者Xへの献身』と同じシリーズの第1巻目。シリーズと言っても一話完結だからこれを先に読む必要はないらしい。でも図書館の『容疑者X~』は予約がたくさん入ってるから待ってる間に読もうかと。 かなり期待して読んだんだけど、事件の状況説明がちょっとわかりづらかったかな。人の立ち位置、地理的なことなんかがちょっと。私はまさに「地図が読めない女」的な感じで、何度か読み返しても結局わからないことがいくつかあった。集中力に問題があるのか。 警視捜査一課の刑事・草薙と物理学者・湯川のコンビが事件を解決する5編の短編集。後頭部が突然発火したり、海で火柱が上がったり、心臓だけが腐った死体、どうやって作ったかわからないデスマスク、幽体離脱した際の目撃証言など、事件そのものの発想が面白い。 湯川サンの知識と分析力と閃きはさすが。一方、草薙サンは困ったらすぐにガリレオさんこと湯川サンに助けを求める。「もっと仕事しろよ」と思わず突っ込みたくなる。まあその辺は文章として書いてないだけで、きっと読者に見えないところでは努力してると思いたい。 事件そのものに着目して人間性はあまり重視してないからか、内容は薄い。ひとつの事件をさらっと読める感じ。『黒笑小説』読んだ時も思ったけど、この作家さん、あんだけ重苦しい長編小説を書いているのにこんな軽快な短編もどんどん書く。まあどちらにしてもライトな話じゃないのは確かなんだが。 さて、次は『予知夢』か。 |
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