元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『いま、会いにゆきます』  市川 拓司
2005-10-30 Sun 10:07
いま、会いにゆきますいま、会いにゆきます
市川 拓司

小学館 2003-03
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 意外に面白かった・・・・。不覚。『世界の中心で愛を叫ぶ』レベルだと思ってたんだけどなぁ。内容は有名なアレ。死んだ奥さんが、雨の日に帰ってきたというやつ。
 恋愛モノは嫌いな私だけど、わりとすんなり読めた。主人公が大人で既婚だったから「恋愛」の部分があんまり過剰じゃなくて無理ない感じだったからかな。ストーリーはとっても非現実的なんだけどね。
 最後に驚きな不意打ちがあった。輪をかけた非現実的でありながら、何か納得できるっていうか。「だからこのタイトルね」と思う、すとんと納得できる感じがあって、いい感じのサプライズ。読後感が良かった。
 でもやっぱ私は、恋愛が多分に絡む部分は苦手だったかな。感動なストーリーのはずなんだけど、巧と澪さんが付き合うまでの部分で「私はこんなパニック障害の男は絶対に好きにならんな」と逆に冷めた気持ちになって仕方なかった。まあそこは好きずきだな。
 同時進行で読んでた雑誌『ダ・ヴィンチ』でたまたまこの本に軽く触れてあって、巧と澪の出会いから結婚までの部分は作者の実話と知った。本当に好きずきだな・・・・。

 立て続けに面白いと思える本に当たって良かった。手当たり次第読んでるからハズレもかなり多い中、ラッキーだった。
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『ルパンの消息』  横山 秀夫
2005-10-30 Sun 09:59
ルパンの消息 (カッパノベルス)ルパンの消息 (カッパノベルス)
横山 秀夫

光文社 2005-05-20
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 アルセーヌ・ルパンかルパン三世かと思いつつ読んだら、どっちも全然関係なかった・・・・。横山秀夫がルパンをノベライズか何かにしてるんだったら、面白くないはずがない!と勝手に楽しみにしてたんだけど。
 15年前にあった女教師自殺事件が殺人だという告発があって、時効まであと1日という慌しさと15年前の事件当時との両方に視点を向けて進めた小説。第一容疑者に上がっている、当時の不良3人組が「ルパン作戦」と称してテストを盗んだ話から事件をたぐる。
 さすが横山秀夫。かなり面白かった!デビュー作に最小限の加筆をしたものらしいけど、デビューした時からすごかったんだね、この人は。ちょっと強引なとこもあるけど、終わった後の清々しい雰囲気は相変わらずだ。
 まあちょっと、個人的な趣味の問題で受け付けない部分もあったけどね・・・・。その部分が純粋なままだった人をさらに引き立ててたんだろうけど、やっぱああいうネタは嫌いだ。
 でも、それがあってもやっぱり面白かった。

別窓 | [や行の作家]横山 秀夫 | コメント:0 | トラックバック:0 |
『I love you』  伊坂 幸太郎  石田 衣良  市川 拓司  他
2005-10-14 Fri 20:23
I love youI love you
伊坂 幸太郎

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 6人の作家が「恋愛」をテーマに書いた短編集。
 まず1話目は伊坂幸太郎の「透明ポーラベア」。最近気になってた作家なんで、ちょっと楽しみに読み始めた。伊坂幸太郎を最初に持って来るとは心憎い。でも私的にはちょっと期待外れかな。何を面白いと思って読み進めたらいいのかわからなかった。もしかしたら私が恋愛モノ苦手だからか、案外微妙な作家だなぁと思った。
 でもやっぱ最後まで読んだ時の完成度の高さは凄い。ちょっとあり得ないけど、フィクションとしていい感じで読み終われた。

 2話目は石田衣良の「魔法のボタン」。これは好きな作家だけど、この人の恋愛小説は初めて読む。期待を裏切らない、すっきりと読める石田衣良らしい小説だった。こういうのは好きだな。

 3話目は市川拓司の「卒業写真」。これは面白い。この本の中で一番、万人受けする話じゃないかなぁ。ちょっと混乱するけど、そこがまた良かった。

 4話目。とうとう来た!この作家のために、恋愛アンソロジーなんかタルい物読んだんだっ!中田永一の「百瀬、こっちを向いて」。ネットする乙一ファンなら聞いたことあるはず。そう、乙一がペンネームを変えて書いたという噂のこの人!謎多きこの人!
 確かに似てた。激似。確信とまではいかないけど。私が乙一が好きな理由は、彼の文章が私にとって非常に相性がいいから。最初の数行でスコーンとのめりこんで読んでしまう。それがこの中田氏にも感じられて、例え別人だったとしてもこの小説は好きだと思う。タイトルは変だけど、読んでみると納得できるタイトル。最後にほっと息をついて、気になってたことが余すとこなく解決してるところも私好みだった。

 5話目は中村航の「突き抜けろ」。アンソロジーで必ずいるよね、こういうちょっと軌道が外れたの書く人。恋愛小説じゃないよね、これ。中心は野郎同士で青春して、それに無理やり主人公のちょっと変わった恋愛をねじ込んだみたいな。恋愛の部分、むしろない方が面白かったように思う?

 6話目、本多孝好の「Sidewalk Talk」。唯一大人な話だった。離婚を決意した夫婦が最後の食事をし、付き合い始めの頃を思い出しながら話すというもの。お互い気持ちは残ってるっぽいけど、それでもやっぱり離婚は変わらないらしい。大人の世界すぎて未婚の私には難しいけど、「いい離婚」って感じで良かった。最終話にふさわしい話だったと思う。 

 全部書いてから気付いたけど、収録は著者の50音順?じゃあ伊坂幸太郎が最初だったのは偶然か。
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『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?身近な疑問からはじめる会計学』  山田 真哉
2005-10-13 Thu 10:35
さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学 (光文社新書)
山田 真哉

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 会計学の本だけど、普通に読み物として面白い。さおだけ屋、住宅街にある高級フランス料理店、在庫だらけの自然食品店、年中在庫処分セールをしている店など、これらがなぜ潰れないで店としてやっていけるのかという話に会計学の話をちょこっとくっつけたもの。会計学の本としては役に立たないだろうけど、雑学的な感じで読めば面白い。
 この本が人気が出た一番の理由は、やっぱ著者の書き方が上手いからだろうなぁ。エッセイとかのつもりで読んでも差し支えないくらい、気軽な本だと思う。
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『土の中の子供』  中村 文則
2005-10-04 Tue 21:40
土の中の子供土の中の子供
中村 文則

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 今年の芥川賞受賞作品。最近の芥川賞って何だか奇をてらったような小説ばっかりだったけど、これはとっても濃厚だった。軽い読み物のつもりで読み始めたのに、久々に純文学読んだかもしれない。
 正直、暗い。このギリギリの感情から起こる衝動に、昭和文学っぽい。そこに文学界の題材としては比較的新しい「虐待」をテーマになってて、古くて新しい純文学だと思う。
 幼い頃に受けた暴力とネグレクトで、「恐怖」が癖になってしまった青年の精神を描いている。結局それを克服できたのかどうかは明確じゃないけど、同棲する女性の入院からうっすらと光が見えたような描写が良かった。
 その女性は、以前別の男との赤ん坊を死産し、それから不感症になったという人。トラウマっていうと薄っぺらくなってしまうけど、まさにその精神模様だった。
 なかなか力強い小説だったと思う。
 一緒に収録されている「蜘蛛の声」も重くて暗い。人と接することを極端に嫌悪するようになった青年が、次第に部屋にいることすら嫌になり、橋の下に身を潜め続ける話。現実と幻覚が入り混じって、そのまま終わってしまった感じ。でもどっちも正しいようなリアル感がすごい。
 それにしても、重くて暗い2作だったなぁ。2度は読みたくない。
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『QED 式の密室』  高田 崇史
2005-10-03 Mon 22:48
QED 式の密室 (講談社ノベルス)QED 式の密室 (講談社ノベルス)
高田 崇史

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 QEDシリーズ、がんばって読んでいる。今回のテーマは陰陽師。数年前に崇が解決した事件を、お酒を飲みながら奈々に話すというもの。密室で「陰陽師の末裔」が死体で発見された。孫の弓削は他殺を疑い、崇に謎解きを依頼する。
 今回は面白かった。夢枕獏の「陰陽師」シリーズを読んでいたこともあって、偏ってるとはいえ前知識に助けられ、とても楽しめた。陰陽師が使う式神の正体の一説だろうけど、こういう考え方をすると平安の闇が途端に現代と変わらなく思えて面白い。
 まあ相変わらず、歴史の謎解きと同時進行で行われる事件の謎解きは不自然だったけどね・・・・。これは歴史がメインテーマっぽいし、まあいいかと。
 それにしても、最初はただの先輩後輩だった崇と奈々が段々お互い好意的っぽい書き方してるのが、何だかわざとらしいなぁ。金田一少年と七瀬ちゃんといったとこでしょうか。古い?
 あと相変わらず、人物の書き方がぎこちないっていうか不自然っていうか。著者が理系出身っていうのがよくわかる。それでもやっぱ読んでて楽しかった。
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