元司書による読書備忘録ブログ。思ったことは全部書き、何様気取りの感想だったり平気でネタバレしたりします。
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『親指さがし』  山田 悠介
2003-10-28 Tue 09:26
親指さがし親指さがし
山田 悠介

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 かつてある場所で女性が殺されてバラバラにされたという事件があったが、左手の親指だけはどうしても見つからなかったという。
 由美の提案で、その女性の親指を探してあげる「親指さがし」というゲームをすることにした小学生の仲良し5人組み。やり方を聞いて半信半疑でやってみたが、5人は実際に見知らぬ部屋に移動していた。手元のロウソクを消すと現実に戻れる。このゲームに夢中になって何度も繰り返していた5人は、ある日ゲームの最中に由美の悲鳴を聞いた。慌てて現実に戻った4人だったが、由美の姿は消えている。それから大変な騒動になるが、4人は大人に「親指さがし」のことを言い出せずに「かくれんぼをしていたらいなくなった」と嘘を言っていた。
 それから7年経って間もなく成人を迎えようとする頃、由美が消えた日に集まった4人。由美のことは忘れようと言い出した信久だったが、武は過去を清算するために「親指さがし」がどうやって始まったのかを調べた。すると20年前に箕輪スズという女性が殺されてバラバラにされ、左手親指だけが見つからないままという事件が本当にあったことを知る。
 
 何となく山田悠介を読もうと決めて3作目。ていうか、3作目までしか出てないんで、とりあえず全制覇になる。読み終えてまず、文章ちょっとだけ上手くなりましたね。アホ中学生の作文から普通の中学生の作文程度にはなってたんで驚き。でも作話能力自体はやっぱ凄い。あらすじ読んだだけだったら、結構読みたくなるストーリーしてる。それだけに、やっぱ文章がなぁ・・・。残念すぎる。
 本当にありそうな「親指さがし」というゲーム。このルールが結構怖かった。でも確かに子供ってこういうホラーなゲーム好きだよね。「こっくりさん」とか、その自己催眠性がわりと問題になってたような記憶もあるし。
 スズの呪いが迫り・・・と恐ろしいはずなんだけど、やっぱ文章が着になる。多少上手くなったところで、まだまだ全然凡人以下レベル。赤ペンで訂正しながら読みたい気分に、何度も現実に引き戻されて没頭できない。新聞記事で「警察も困惑しているのが現状である。」という文章には吹き出した。この本の面白文章MVPだと思う。
 武の調査で箕輪スズが不思議な力を持っていたことや、11年前に「親指さがし」で行方不明になった少女が箕輪スズに取り憑かれてゲームのメンバーを次々に殺したこともわかっていく。そんな不思議な力があるんだったら、どうして殺される前にそのパワーを使わないのか?突然襲われたとかいう事情があったんだっけ?覚えてないや。2回読む気にはなれないで、もう図書館返しちゃったからその辺の設定がわからない。
 最終的には解決しないままモヤッとした物を残して終わる手法は、『リアル鬼ごっこ』『@ベイビーメール』に続くお約束。全く続きが気にならないのは不思議だな。話自体は面白いのに、文章力ってこんなにも読みたい意欲に影響するもんなんだな。
 それにしても、タイトルと装丁とストーリーは相変わらず秀逸だ。興味をそそられるタイトル。装丁で女の子が1人だけ振り返ってるとことか、すごくいい。短くまとめられたあらすじを読んでみると、凄くそそられる。でも読んでみると、文章が・・・とどうしてもここに戻ってしまう。話が面白ければ多少の文章力は気にならないもんだと思う。昔の翻訳小説とか結構ひどいけど、やっぱり面白いもん。だけどここまで破綻してると、頭痛すらしてくる。作者は大学生だっけ?きっとまだ伸び盛りと信じたい。小説家並みの文章力を身に付けたら(既に小説家だということは置いといて)、かなりビッグなホラー小説家になりそう。
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