読んだ本をひたすら記録する備忘録ブログ。思ったことは全部書き、平気でネタバレしてます。
『ホームレス中学生』  田村 裕
2008-05-05 Mon 00:36
ホームレス中学生ホームレス中学生
麒麟・田村裕

ワニブックス 2007-08-31
売り上げランキング : 523
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 「すべらない話」から話題を呼んだお笑いコンビ麒麟のツッコミ田村が、中学時代の壮絶な体験を綴った自叙伝。
 夏休みの前日に家が差し押さえられ、父が子供達3人に言った言葉は「これからは各々頑張って生きてください。・・・・・・・・・・・解散!」だった。中学生で自活力のない田村は自分がいれば兄と姉に迷惑がかかると思い、友達の家に泊めてもらうと言う。しかし実際には家がなくなったと言うのが恥ずかしくて友達の所に行くことができず、公園で寝泊まりすることにした。

 完全に流行に乗り遅れて、麒麟自体を以前ほどテレビで見かけなくなってからようやく予約していた図書館の本が回ってきた。予約してから1年ちょっとかかった・・・。みんな買おうよ!と、お前が言うな的なことを考えつつ待ちに待った。
 「すべらない話」で何となく知ってた上に、この本がベストセラーになってからあちこちの番組で披露していた話なんで全体的に知ってる話ではあった。でもやっぱ、すごい出来事だよなぁ。「解散」って・・・と絶句する。
 公園での生活が限界を迎えた頃に友達の両親が色々と面倒を見てくれる。果てには兄弟3人が一緒に住めるようにアパートを借りるための援助をし、生活保護を受けられるようにまでしてくれた。この両親が本当にいい人達でさー。前に田村のことがTV取り上げられて、このお母さんからの手紙を読む企画があったのを見た。そこの家のお母さんが、田村をその家で面倒を見るかどうかをお父さんに相談したら「うちはもう3人子供がいる。3人も4人も変わらない。最初から4人だったと思えばいいじゃないか」みたいな事を言ったらしい。なかなかの男っぷりなお父さんだ。
 田村も大変だったけど、田村のお姉さんが一番大変そうだった。田村とは別の公園でお兄さんと一緒に寝泊まりしてたらしいんだけど、お兄さんはコンビニでバイトをしている。お兄さんがバイトでいない夜は、女である姉は田村のように公園で1人で寝るわけにはいかない。でもどうしようもなく眠いから、眠らないためだけに一晩中町を徘徊していたそうだ。
 お母さんの話は何度も出てきてたけど、どれも思い出話っぽいのばかり。田村が小5の時に癌で亡くなったと書いてあったのは、この本の中盤辺りだった。それからお父さんも癌で入院し、治ったものの会社を首になったそうだ。新しい仕事に就いたものの、病み上がりで仕事を続けるのは大変だったらしい。そしてこの「解散」へとつながる。田村はお父さんを全く恨んでなくて、むしろ頑張ってくれたことに感謝していると言う。それは「すべらない話」でも言ってたし、他のテレビで取り上げられた時にも言っていた。本当、いい子だなぁ。って、私より1歳年下なだけなんだけど。
 もうね、芸人が好きで『ホームレス中学生』を取り上げたトーク番組もいくつか見て話はほとんど知ってるのに、何で改めて読んだだけでこんなに感激しちゃったんだろう。田村を助けた人達、支えてくれた人達、ダメなところがいっぱいある子でこんな体験したのに明るい田村。なんて人間がでかいんだ。ただ、こういう注目のされ方は芸人・田村としては良かったのか悪かったのか・・・。ベストセラー作家になって印税ザクザクでテレビにも出まくって・・・そして今。麒麟ってあんまりTVに出てなくない?「つらい体験をしたけど周囲の助け得て乗り越え、今は明るく笑ってお笑い芸人」というちょっと同情っていうか憐憫っていうか“こんなコントしてるけど本当はすごい体験をしたんだよね、うんうん”みたいな眼差しで見てしまう。これって芸人としてはマイナスだと思う。麒麟の漫才見ても田村の人生を思い出してしまうもんなぁ。
 まあ、お笑い芸人としてこれからも頑張ってほしいもんだ。
 ちなみにお父さんはどっかの番組の企画で探して見付かったそうだ。今は田村と一緒に住んでるらしい。
『ホームレス中学生』  田村 裕…の続きを読む
別窓 | [た行の作家]た行その他の作家 | コメント:0 | トラックバック:0 |
『人は見た目が9割』  竹内 一郎
2006-07-25 Tue 13:29
人は見た目が9割 (新潮新書)人は見た目が9割 (新潮新書)
竹内 一郎

新潮社 2005-10
売り上げランキング : 4983
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 やっぱ新書シリーズってつまんないなぁ。新潮社とはいえ、PHP並みにつまんないぞ。タイトル付けが上手いだけで、内容が伴ってない本が多いこと多いこと・・・。って、本をタイトルで判断して時々失敗してるくせに、まだ懲りてない私が言うのも何だけど。
 「人は見た目が9割」。これは、人と人とが話す際のこと。人は人の話はほとんど聞いてない。人間は仕草や表情、距離、色、においなど、話の内容以外の様々な情報を読み取って判断するとか、そういうもの。それらがどのような効果を相手にもたらすかを読み解いたもの。
 確かに正論ではあるけど、ちょっと大袈裟かな。この作者は演出家でもあり、マンガ家でもある。その経験を通して書くからどうしても例えが大きくなってしまって、実際問題に結びつかない気がする。
 なんかの雑誌で連載される程度なら面白く読めたと思うけど、1冊の本にしてしまうと実用性が問われてしまう。私は期待外れだと思った。ていうか、昔から心理学とかで言われてることだよね。新しい見解でも何でもないんじゃないかな
別窓 | [た行の作家]た行その他の作家 | コメント:0 | トラックバック:0 |
『NHKにようこそ!』  滝本 竜彦
2005-12-13 Tue 01:02
NHKにようこそ!NHKにようこそ!
滝本 竜彦

角川書店 2002-01
売り上げランキング : 186844
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

 ずっと読みたかった本の中の1冊だったんだけど、やっと読めた滝本氏の本。これで2冊目。個人的には『ネガティブ・ハッピー・チェンソー・エッジ』の方が好きだけど、あくまで「比べたら」の話。これはこれで充分面白かった。
 大学を中退して、親には「就職のための資格を取っている」と嘘をついて仕送りを続けてもらい、そのお金でだらだらとひきこもり生活を続ける主人公。その主人公の前に、美少女だけど精神的にイタイ感じの子が付きまとうようになるという話。
 ストーリーは多少知っていながらも、何がどうなってNHKと絡むのかずっと謎だった。読んでみてすべて納得。思った以上の馬鹿馬鹿しさに笑うしかない。イタイ笑いではありけどね・・・。滝本氏が売れっ子作家だから笑えるんであって、実際こんな男がいたら私はゲンコツだろうなぁ。
 この小説、真のひきこもりから人気作家に変貌を遂げた滝本氏が、ひきこもり時代の自分を元ネタに書いた小説だとか。まさに全力投影っぽいところが彼らしい。ひきこもりという人が何となく理解できたと思う。さすがにロリネタは引いたけどね。
 最終的には主人公はあんまり成長していない。ほんの少しだけ進歩してるけど、それほど大きな進歩ではない。だからこそ、この本は人気なのかも。何か前向きさに無理がないという気がする。設定とかはフィクションだけあって都合いいけど、主人公の2歩歩いて3歩下がる的考えが、私って割とまともな人間なんだなぁと思わせてくれる所とか・・・と言うとミもフタもないけどね。
 前作と同じく超ネガティブな話だったけど、こういうのってやっぱ万人受けはしないのかな?ポジティブな人が読んだら面白くないんだろうか?私はこういうの、割と好きだけどね。滝本氏は乙一とお友達だし、応援してます。
別窓 | [た行の作家]た行その他の作家 | コメント:0 | トラックバック:0 |
| よむよむ記 |